コトバ

Let It Be

僕がどうしようもないくらい悩んでいると

すっと僕の前に母が現れた

そして、とてもとても素敵な言葉をコトバをくれたんだ


あなたが感じたままに、あなたが思うままに

あなたらしく生きればいい



僕が先も見えないくらい程の暗闇に閉じ込められていると

すっと僕の耳元に母が現れた

そして、とてもとても明るい言葉をコトバをくれたんだ


あなたが感じたままに、あなたが思うままに

あなたを見失わずに生きればいい



だから

今こそ

僕も唱えてみるんだ

僕が感じたままに、僕が思うままに、って



不思議だね

僕らは本当に本当に傷ついて

心が壊れるくらいの痛くてつらい想いをしたのに

僕らが辿り着いたのは

みんな同じ答えだったんだから

そう、みんな、たったひとつの答えに


あなたが感じたままに、あなたが思うままに

あなたが決めた道を生きればいい



だけど

決めた道を行くというのは簡単なことじゃない

だって言い換えるなら

それは僕らが離れ離れになるということだから

それでもね、そこに別れがあったとしてもね

僕はまだ残っていると思う

もう一度、僕らがわかりあえる時が来る可能性が

だから僕はひとつの答えを心に持ち続けようと想う


あなたが感じたままに、あなたが思うままに

あなたが信じたいことを信じて生きればいい



深い深い夜で

さらに厚い厚い雲に覆われていても

まだ僕には一筋の光が確かに届いている

そしていつか奏でられた音楽で朝を迎える日が来るならば

また、すっと僕の前に母が現れると思う

そして、とてもとても言葉をコトバをくれるに違いない


あなたが感じたままに、あなたが思うままに

あなたらしく生きていてよかったでしょ?


だから

今こそ

僕は唱えてみるんだ

僕が感じたままに、僕が思うままに、って



そこにあるのはたった一つの答え

あなたが感じたままに、あなたが思うままに



ジョンレノンさま

あなたが感じたままに、あなたが思うままに

この世界をずっと見守っていてください

70歳おめでとうございます



Let It Be(原文)

When I find myself in times of trouble
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be.

And in my hour of darkness
She is standing right in front of me
Speaking words of wisdom, let it be.

Let it be, let it be.
Whisper words of wisdom, let it be.



And when the broken hearted people
Living in the world agree,
There will be an answer, let it be.

For though they may be parted there is
Still a chance that they will see
There will be an answer, let it be.

Let it be, let it be. Yeah
There will be an answer, let it be.



And when the night is cloudy,
There is still a light that shines on me,
Shine on until tomorrow, let it be.

I wake up to the sound of music
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be.

Let it be, let it be.
There will be an answer, let it be.

Let it be, let it be,
Whisper words of wisdom, let it be

コトバ 写真

秋は冬を前にして

赤や黄に季節を彩る

最後の力をふりしぼって

尽きていく瞬間を

後悔のない瞬間を

迎えにいくんだ

コトバ

冒険者

奇跡は冒険者たちに

硝子のように脆い幸せを与えた

コトバ

中継者

我は中継者

人脈というケーブルを

いたずら具合に結びつける

コトバ

若者

一定のマナーと

一定のモラル

それは教えるもの?

コトバ

ジメジメした日本の夏

針のように降り注ぐ太陽

重い空気が肺に入り込む

仕掛けた罠にカブトムシが入っているか

あの時のドキドキ感を忘れたまま

汗ばむ満員電車に捕獲される

コトバ

クローゼット

みんなみんなクローゼットの中へ

グシャグシャになるまで泣いた枕も

不安で不安で眠れずにくるまった毛布も

みんなみんなクローゼットの中へ

強い人間にみせるために

人より大きめクローゼット

コトバ

急展開ミステリー

ミステリーは突然に

地図の読めない人間に訪れる

作者の予想に反した急展開

コトバ

クッキー

君の焼きたてクッキー

笑っちゃいけないボコボコクッキー

コトバ

無邪気

無邪気は時に凶器

コトバ

心の支え

心の支えなんてものは

気づかれない方が

カッコイイじゃない?

コトバ

両極端

中毒に似た好奇心

廃人に似た無関心

脳を支配する両極端

コトバ

闘いはまだ続く

夏にはTシャツを

冬にはコートを

自然のまま生きることは素晴らしい

だけど

やっておけばよかった

そう思うのが嫌だから

今やれることはやっておこうと思うんだ

暑さをがまんし

寒さに耐える

そしてちょっとだけ上の高みを

コトバ

太陽と月の真ん中で

これからどんなやさしさをくれるの?

これまでどんなやさしさをくれたというの?

太陽と月の真ん中で

真空の中で深呼吸をするくらい

あなたはわたしを苦しめる

コトバ

日曜午後三時の憂鬱

飲み終えた缶コーヒーの捨て場所もわからず

左手に持ちながらつり革を握る

強すぎる冷房が脳天から直撃し

右を見れば部活帰りの高校生がゲラゲラ笑う

優先席にはおよそ優先しなくてもいい輩が陣どり

前に座る中高年の男性は競馬新聞のアダルト紙面を見つめてる


耳に流れるは威風堂々

窓には群青色に染まる夏の空

次に着くまでに

できたらこの世の美しさをもう少し教えて下さい

そんな日曜午後三時の憂鬱

コトバ

廻り道

廻り道をして

迷子になりました

コトバ

チョコレート

最後のひとつ

チョコレート

君のためにとっておこう

コトバ

深海夢現

変わらぬ夢に溺れさせて

息継ぎもなく沈ませて

光も音も遮って


望むは深海

願うは深海

コトバ

夕焼けベランダ

小さなベランダには

スコールのような夕立の残骸として

無数の水滴が落ちていました

そして夕陽という今日最後の光を纏って

華やかに華やかに着飾るのでした


もう大丈夫


湿った空気に混ぜた言葉は

いつか虹を架けるために

水色とオレンジの中間色のあの空へ

気付かれないように飛んでいきました

そんな夕焼けベランダの一幕

素敵な明日のための一幕

コトバ

ゲマインシャフト

じっと、そしてじっと

そこに立つ木々は

そよ風に揺れても暴風雨に倒れることはない

あなたはおよそ不死の世界で

いったい今何を考えているのですか?

コトバ

ゲゼルシャフト

固く、そして固く

決意されたその意志は

鉄のような強さとともに

鉄に触れた時のあの苦い冷たさもあって

人工的な血の味がした

コトバ

梅雨

季節と季節のぎこちない隙間を

潤滑油のように埋める雨

水溜まりには波紋が無数に広がって

無音に限りなく近い音を奏でる

昨日も雨

明日も雨

暖かで静寂な雨が永遠に似た世界を作り出す

コトバ

道化師の就寝

余儀なくカモフラージュ

踏み込まれた他人を

自分の奥に導かぬように


震えて震えて

凍えてうずくまる自分を

見透かされぬように


そして出来上がった道化師は

この世界に溶け込むことは決してない

弱さは時として世界を結ぶ鍵となり

強さは時として世界を拒絶する壁となる

鍵を持たない道化師は

今日も星を眺め眠るのでした

コトバ

およそ15分の劇情

暖かな色を放ち夜道を照らす水銀灯

わいてでた虫が瞬間瞬間に光の中に現れる

昼間の賑やかさが嘘のような小学校わきの道を下り

線路沿いの道に出る

しばらくすれば線路越しに貨物業者の工場が見えてくる

人類の発明器具をふんだんに使って

時間という概念に逆らいながら煌々と灯りを点しながら働く人々

そして僕は線路を渡り

パン屋の横の交差点を渡る

徒歩5分の不動産屋のちらしに騙されたために

生み出されたこの15分の劇情は

毎日違う脚本家が結末を書き換える

コトバ

健やかなる眠りを

あなたと共に生きている

あなたを感じて生きている

あなたに恥じぬよう生きている

だから安心して天から見守っていて下さい

どうか健やかなる眠りを

コトバ 写真

紫陽花が雨で奏でる春への別れ

紫陽花が雨で奏でる春への別れ

そんな季節の話


窓に写るは雨に打たれるオープンテラス

規則正しく並べられた白いテーブルと椅子に混じって

紫陽花は雨でより一層妖艶さを増していた


久しぶりの再会は

そんな都内某所のカフェだった

奥から三番目の窓際の席

昔と同じように君と向かいあう

君はオレンジピールの入ったダージリン

僕はキャラメルマキアート

限りなく表層の部分は少しも変わっていない


平日の午後3時

客足の途絶えた店内には

マスターが暇潰しに捲る新聞の音が

不規則なリズムで響いていた

君は何も語らない

僕も何も語らない



二人に降り注ぐ時間は

音もなく最後の一幕を閉じていく

言葉を奏でる隙も与えられてくれなかった




それでも雨で花を揺らし

可憐に咲き誇るは紫陽花




紫陽花が雨で奏でる春への別れ

あんなに可憐に咲きながら

あんなに可憐に咲きながら

コトバ

オマージュ

きっと僕らは誰かのオマージュ

オリジナルなんてものは

限りない天才にしか与えられないだ

だから今思い付いたアイデアも

今口づさんだ緩やかな旋律も

今不規則に置かれた絵筆の紋様も

これまでの貴重な出逢いで

作り出された誰かのオマージュ

だけど君は悲観的でない呼吸すればいいんだ

オマージュされた世界の中心軸で

コトバ

ゴールドチェイン

今日は降り注ぐ雨もゴールド

アスファルトに叩かれできた飛沫もゴールド

ビニール傘にこびりついた水滴もゴールド

素敵さは加減を知らず

僕を中心に地球は回った

そうか世界はこんなに素敵だったんだ

繋がれ素敵なゴールドチェイン

コトバ

アングリ

君はヒステリックにアングリー

僕はどうにもできず口をアングリ

コトバ

リバーシブル

君はいくつものリバーシブル

器用に着こなしてしまうから

表がどれだかわからない

だけど僕は知ってるんだ

裏生地に隠された

縺れた糸の行く末を

コトバ

我輩。

コーヒーの匂いがかすめたから

朝だと気付くのにそう時間はかからなかった

朝はゆっくりしたいから、って

必要以上に早く目覚める君

根拠のない低血圧を理由に

これまでの人生を生きてきた僕には信じられない光景だ


朝を独り占めしたかのように

その時間を楽しんでいるのかと思いきや

今日も泣いた涙の後が傷のように残ってる



まだ泣いているの?

もう充分じゃない?



いつも以上にいつもを演じる君

僕はつらくてその顔を見てられないから

そっと君の横に座って

一緒にテレビに映るニュースキャスターを眺めるんだ

そうしているうちに

君はいつのまにか化粧も着替えも終わっていて

僕は君を見送りにいつもどおり玄関へ


君は決まって僕を三回撫でてから玄関をでる

僕は素直に受け入れる



僕は人間の言葉はわかるけど

自分では喋ることができないから

おとなしく見送るしかできない

けどいつでも君の帰りを待ってるからね

どんな時も君の帰りを待ってるからね

だから安心して、いってらっしゃい


僕は君の心のペット

いつでも君を見守るペット

コトバ 写真

アンドロメダ

僕が生きるこの銀河と

仮想の僕が生きるアンドロメダ

現実世界で星が星を呼び銀河を作り上げるように

僕のアンドロメダももう随分と大きくなった

いつかひとつの銀河へと結びつく日はくるのだろうか

コトバ

記憶の香り

記憶が香った

甘酸っぱくて

ちょっと苦い香り

コトバ

運命と未来と犯罪と平和と現実

運命とは束縛の種類

未来とは空想の種類

現実に持ち込んだところで無意味

解き放つことは犯罪

埋もれることが平和

現実という秩序はそうして保たれる

コトバ

誰が作ったかわからない詩

誰が作ったかわからない詩が

語り継がれるように

どんな戯れ言を並べたって

結果がすべてなんだ

結果よりも大切なものを語る者が現れたのなら

まずは疑って間違いないだろう

それは疑いようのない結果

コトバ

キヅ

傷つけながら生き延びていることに

気付きながら生き延びて

コトバ

一秒も無駄にしたくない

そう思う気持ちが

結果的に命を削っていったんだ

床に滲むは

ポタッと落ちた最後の雫

コトバ

ヘドロ

お前はヘドロのような人間だな

と言われた

ドブの中で犇めいてろ

と言われた

だとしたら

いつか地球を滅ぼせますけど

なにか?

コトバ

オンオフのある人

エンジンを切った

そしてただの塊になった

それを羨ましいなんて

これっぽっちも思わないのだけど

コトバ

活字主人公

活字が蠢くこの世界で

主人公として生きるこの人物は

あと何ページで終末を迎えるのか

知っているのだろうか

そして刻んでいく台詞が

永遠のものとして残っていくことを

知っているのだろうか

コトバ

最後の秒針

さよならに似たありがとう

微かに揺れた最後の秒針

コトバ

ただいま

ただいま

そう言える幸せと

おかえりと返してくれる幸せ

コトバ

鯉のぼり

屋根より高い鯉のぼり

深くて青い空の海を

何処までも登り続けてね


君のように止まない心で

僕も頑張るから

コトバ

ミーニングピース

くだらないことを

くだらないまま終わらせるつもり?

そのままでは意味を持たなくても

大きなパズルの一つのピースにするかしないか

それが重要なんだってば

コトバ

魔女の爆弾

半径500メートルは吹っ飛ぶさ

君の魔女的微笑み爆弾

コトバ

勘違い

拒否はできない

絶対しかない

そういう環境だと受け入れるんだ

あながち選択肢があるなんて思うから

その口から愚痴が零れるんだよ

コトバ

香水

柑橘系の甘酸っぱい君の香水

君との距離がにおいでわかる

コトバ

行方不明

行方不明になった気持ちは

必ずどこかにある

だから探して

探すことをやめないで

コトバ

擬似的な感情

そこの液晶が写し出す擬似的な世界で

楽しさや悲しさを表現してる演者

僕が笑ったり泣いたりしてるのとたいして変わらない

僕自身の感情ももしかすると擬似的なのかもしれない

コトバ

ニュートラル

成功者のドキュメンタリーでよく見る

挫折の末の栄光ような

劇的なアップダウンもなく

ひどくニュートラルな生活が

淡々と流れていくわけで

でもそれって

とっても幸せなことなんだよ

コトバ

ナチュラル

一年前には考えられないくらいのナチュラル

叶わないなんて決めつけていたナチュラル

サクラがひとひら窓からこぼれ落ちながら

今ここでゆっくりと流れてる

大切な大切なナチュラル

コトバ

微笑み

柔らかな間接光

近すぎるくらいの距離で

写し出された微笑みは

宇宙とか生命とか重力とか魂とか

そういった類いのものに

限りなく近い位置にあった

コトバ

頭痛、原因、現実

慢性的とも言えるこの頭痛

明らかに把握できるその原因

受け止める選択肢しかない現実

コトバ

赤い糸

小指が痛い

引っ張り過ぎて

赤い糸が切れたらしい

コトバ

盲目的緊張感

極度の緊張感は

そこに確かに存在してる何かも

見失わせるらしい

コトバ

すぅー

そこで息を吸った

押し上げる感情を吐き出さぬよう

すぅーと、すぅーと

コトバ

ミュージックプレイヤー

君はミュージックプレイヤー

いつでも高音と重低音が入り交じって

一瞬ごとに違う音色を繰り出すんだ

だけどお願いだから

もう少しボリュームを下げてくれ

コトバ

リバイアサン

ちょうどいい競争と

勝つための闘争とは違う

そこにリバイアサンは存在しない

コトバ

パフォーマンス

感情のこもらない

打算的な考えしかない

パフォーマンスで彩られた世界

かくも美しい世界

コトバ

パーティー

パーティーは終わった

いつまでも続かない

コトバ

寝つけ

寝つけ悪いときの身体を取り巻く闇

闇が闇を呼んで

無心とは程遠い

彼方の彼方にまで追いやられる

それが怖くてまた眠れない

コトバ

カミソリ

錆びたカミソリのように

キレ味が悪いくせに

思わぬところで他人をキズつけていく

コトバ

脆さには強さを

僕は脆い

だから自分を保てなくなって

だから余裕も当になくなって

それでもそこにもうなくなった何かにしがみついて

誤魔化すだけ誤魔化して生きている

僕らは信じたい気持ちを

何処か現実に重ね合わせて生きている


だけど今この瞬間

そのことに気付けたのであれば

これからどうするかを考えることができるんだ


僕は強い

君が思うよりも

僕が思うよりも

だから負けのままでは終わらせない

コトバ

どれくらい

どれくらい頑張れば

明日安心して生きられるのだろう

どれくらい涙を我慢すれば

明日心置きなく笑える日がくるのだろう

コトバ

選択

究極の選択を迫られたとしても

僕は答えを出せる生き方をしたい

それが正しいかどうかは別として

コトバ

リフレイン

あの日

あの瞬間

その言葉が適切だったのか

悔やんでも仕方ないのに

ずっとリフレインしてる

コトバ

思い出

楽しいことを思い出すと

今この上を冷ややかに流れる

現実を目の当たりにして

虚しくなってしまうんだ

だから僕は楽しいことを思い出さない

それよりも目の前に楽しいことを産みだして

今を楽しみたいんだ

コトバ

紙一重

歓喜に似た悲鳴

悲鳴に似た怒号

僕らの感情表現は

いつだって紙一重

コトバ

風邪

笑っても笑っても

どうしてこんなに寒いのだろう

心が風邪をひいたみたい

コトバ

夜空

夜が怖くて眠れないの?

それなら一緒に魔法をかけようよ


夜が暗くて怖いのなら

流した涙を夜空に撒いて

綺麗な星の川を創ろう


夜の闇が怖いのなら

君の得意なクレヨンで

綺麗なオーロラを空に描こう


素敵な素敵な魔法をかければ

怖いものなんてなくなってしまうんだよ

コトバ

ひらめき電球

君の上で光った電球

ひらめきは眩しいらしい

コトバ

ついてこないで

楽しさに潜む危機感

忙しさに潜む満足感

コトバ

スポーツ飲料

スポーツ飲料が身体に染み渡るように

君の言葉は僕の身体の芯まで到達した

其ほど影響力を与える言葉だって

君には自覚がない

コトバ

バネ

感情を圧し殺し

表情を圧し殺し

そうしているうちに

日々の生活で弾力を失い

気付けば壊れていたバネ

コトバ 写真

満開日和

さぁ満開にしよう

今日も明日も明後日も

コトバ

あるぬいぐるみの証言

君は珍しく長電話をしている

そして大粒の涙を溢しながら

沈黙だけが続いている

僕はくまのぬいぐるみ

だからこうしてベッドの上から

君を見ていることしかできないけれど

いつも君を見ていることしかできないけれど

だからこそ

いつも見ているからこそ

僕は断言できると思う

きっと君は悪くない

およそ僕の知らないところで

何があったかはわからないけど

きっと君は悪くない

コトバ

ピースサイン

アルバムを捲れば

2人で照れながらピースサイン

あの頃の僕らは

その瞬間、瞬間を

手編みのマフラーのように

そっとそっと

重ね合わせて毎日を過ごしていたんだ

コトバ 写真

如雨露

素敵なじょうろを買った

だけど僕には水を注ぐ相手がいない

コトバ

せめてもの気持ち

なにもかもを信じられなくなったとしても

せめて眼に映る世界は信じてください

そこからもう一度はじめてみましょう

コトバ

エトセトラ

エトセトラでくくってしまわぬよう

ひとつひとつのことを大切にしていきたいんだ

コトバ

いつもと違うところを探して栞を挟んでみる

つまらないなんて言ってた惰性だけの生活にも

気付けばたくさんの栞が挟まるはず

なのに栞を挟む前に諦めてしまうなんて

悲しすぎるよ

コトバ

回数

自分の名前を書いた回数

メールを送った回数

遊園地に行った回数

居眠りした回数

犬に吠えられた回数

忘れ物をした回数

いろんな回数があるけれど

一番嬉しいのは

君が笑ってくれた回数

コトバ 写真

宇宙遊泳

見上げれば無限

見下ろしても無限

息継ぎもない宇宙遊泳

だから愛とか希望とか

つかみどころのないものでも

つかまざるをえないんだ

コトバ 写真

ウソつき

あなたは優しく嘘をつく

そんな嘘が心地いい

だけどそれだけ

コトバ

強肉弱食

強き者が肉となり

弱き者への食に充てる

ねぇ政治家さん

聞いてる?

コトバ

イロハニホヘト

イロハニホヘト

文字列に笑う君だけど

君の話は文字列にしか聞こえない

コトバ

ゴングは鳴らない

君がリングにあがる資格はない

そう言ってる奴ほどリングにあがる資格はない

コトバ

素晴らしき直感

無意識が一番怖い

臆病だからいつも客観的に

直感なんて到底無理

コトバ

繋がってないのに

繋がってるかのような

錯覚を生み出すツールは嫌いだ

コトバ

タオル

買ったばかりのタオルが水を弾くそれのように

僕の話を全く受け付けない君

でも君が僕に望むのは

使いふるされた吸収率抜群のタオルで

最終的には

ごわごわしてるとかなんとか言って

ポイっとゴミ箱行き

コトバ

歯みがき粉

歯みがき粉をたっぷりつけるのが癖

そんなにいらないことはわかってるんだけど

磨いた気にならないんだ

いつだって、そう

狙うところは

やり過ぎくらいが丁度いい

コトバ 写真

才能

きっと才能なんてものは

自分の好きなことから

およそかけ離れたところにあるんだと思う

だけどみんな何かを背負って

一生懸命に生きているんじゃないかな?

コトバ

季節

この移りゆく季節を

この肌で感じれるなら

それだけで幸せと思っても

いいと思うんだ

コトバ

ぽつん

ぽつん

誰もいなくなっちゃった

だけどもう少し

ここでこうしていたいんだ



みんなみんな

明日のために、誰かのために

一生懸命に、がむしゃらに

頑張って頑張って生きている


今日はそんなみんなのこと

窓からじっと見つめていたい


ぽつん

だからもう少し、このままで

部屋の隅で、ぽつん

コトバ

ねぇ、神様

ねぇ、神様

あなたはわたしを見てくれていますか

ねぇ、神様

お願いごとを言うときだけ信じてごめんなさい

ねぇ、神様

だから今日は違うのです

ねぇ、神様

こんなにも幸せな時間をくれてありがとうって感謝したいだけなのです

ねぇ、神様

でもやっぱり困ったときは助けてね

コトバ

夕べ

夕べ見た夢が

現実に起きませんように

コトバ

しゃべりま

そこで黙って

それ以上は喋り過ぎ

コトバ

雨粒

加速度がなくなった雨粒

一定速度に慣れすぎて

いつしか大地にあたって砕けてしまうことを

忘れながら生きていたんだ

コトバ

(笑)

笑わない残忍さ、と

笑う誠実さ

コトバ

常習犯

契って千切った

約束破りの常習犯

コトバ

どしゃぶり電話

どしゃぶり、傘を叩く音

電話ごしの君の声

うまく聞こえないけれど

後にして、とは言えそうにない

コトバ 写真

心の準備

心の準備って一体何?

いくら準備したって

結局現実は変わらないのに

コトバ

継目

今日と明日の継目

継目が一番弱かったりする

コトバ

雑音

雑音が耳に響く

君はそれを素敵な音色だといった

コトバ 写真

どうして?

どうして?と

聞けなかった

そこには避けられない

結果しかなかったから

コトバ

やらなきゃ

やらなきゃ

やらなきゃ

と思ってる時間が

一番無駄なのです

コトバ

クレジットカード

なんでも買えるクレジットカード

君に折られてゴミ箱へ

君の気持ちは買えなかったらしい

コトバ

私の生きる道

足跡には苦労を残さない

それが私の生きる道

コトバ 写真

寄せ集め

寄せ集めでも

君にバレなきゃいいでしょ?

コトバ

東京-大阪間の車内にて

東京-大阪間の車内にて

眠りもせずに窓を見る



昨日買ったガムを噛もうとしたけれど

鞄の中に散乱していたから

噛もうとした気持ちさえなくなった



名古屋駅で停車すると

ホームにマスクをした老婆がいた

そうかそろそろ花粉が飛ぶ季節かと

花粉症が酷かった君のことを思い出す

こんなにも春の日差しが気持ちいいのに

そう言って無理矢理窓を開けようとする僕を本気で嫌がった

思えばそんな些細なことでも君を理解しようとしなかったんだ



老婆が姿を消した頃

ゆっくりと新幹線は走りはじめた

窓はすぐに目まぐるしく移り変わる景色を映し出した

きっと僕は忙しさという速さに甘んじて

この一瞬しか映らない景色と同じくらいしか

君のことを見つめていなかったんだと思う

君の顔を思い出せない日々に何も違和感はなかったんだと思う


だから君はいなくなった

どこかの停車駅に君を置いてきた

それすらも気づかなかった


東京-大阪間の車内にて

もうすぐ大阪に着くとの案内が車内に流れる

でてくれるかわからないけど

駅に着いたら君に電話をしてみよう

鞄に散乱したガムを

集めてポケットにしまった

降りる準備は整った



東京-大阪間の車内にて

花粉は窓に遮られ

暖かな春の日差しだけが注ぎ込む

コトバ

かなかま

かなわぬのなら

かまわないで

コトバ

パッケージ

沢山の人へ安売りするため

気持ちを程よくパッケージ

コトバ

ストレス

なんでもストレスのせいにして

気がすんだかい?

コトバ 写真

うん

うん

って頷く君を想い

今から君に伝えにいきます

コトバ

ラジオ

君からのお便りを

ずっとお待ちしています

コトバ

ジェンガ

コトバのジェンガ

ちょっとでもバランスを崩すと

簡単に倒れてしまうんだ

一言で一瞬に

コトバ 写真

雲の上

今は光が届いていないだけ

雲の上はいつでも晴れ渡っているように

コトバ

汚れ

汚れるのを恐れることは

そんなにダメなことですか?

コトバ

特に話しかけるでもなく

あなたの肩にそっと手をのせる

特に答えるわけでもなく

あなたは笑って振りかえる

その距離が好き

コトバ

消しゴム

消そうとしても消そうとしても

後に残るは

消しゴムのかすばかり

消せなかった証拠品だから

僕はずっと大切にしまっておこうと思うんだ

コトバ 写真

水平線

水平線をなぞるように

できる限り手を伸ばそう

僕の手で海と空を分けるんだ

海にも空にも埋もれずに

ずっとここに立っていよう

コトバ 写真

ありがとう

ありがとうと言えるから

ありがとうという言葉を僕は繰り返すんだ

コトバ

自由世界

教科書のない世界

間違いという答えがない世界

脆く弱い僕だけど

そんな自由という世界で

闘い続けていたいんだ

コトバ

どこかの企業理念

軽薄で信じがたいコトバ

ピンチはチャンス

濃厚で打ちのめされるコトバ

チャンスはピンチ

コトバ

換算

君への気持ち

換算したら

100万パケット

コトバ

自転車

大地に触れることなく

それでいて数倍のスピードで駆け抜ける

僕は自転車が嫌いです

コトバ 写真

信号

一定時間の一方通行

やじるしが向く先を僕は知らない

行くか引くか留まるか

時間ギレまでもう少し

コトバ

ラブミーキブミーギブアップ

コトバが世界を産むのだと

ソシュールは説いた

じゃあここにある

このコトバで表現できない気持ちは

どう消化すればいいのだろう

コトバ

こんなにも美しい蒼なのに

どうして明日の予報は雨なんだろう

コトバ

ガリレオとニュートンとコペルニクス

落下中のリンゴ

傾いたタマゴ

それは美しくまっすぐ曲がる

異次元の感覚が虚数を生む

そう

太陽と月は同一人物だったんだ

コトバ

手の大きさ

手におえぬもの

それは君の手が小さいだけ

手におえるもの

それは君の勘違いなだけ

コトバ

玩具の果て

新しい玩具を手に入れたなら

今までの玩具を叩き付けて壊してください

だけど叩き付けた玩具は大切に心にしまっておいて

新しい玩具をどうか大切に

どうか大切に

コトバ 写真

かくれんぼ

隠れたまま

見つからないんじゃ

かくれんぼにならないよ

絶対見つけるからね

必ず見つけてあげるからね