コトバ 写真

教えてください

夢でも目標でもない

貴方の野望は何ですか

コトバ

在る

見てごらん

光るためには闇が必要なんだ

見てごらん

潤うためには渇きが必要なんだ

だから君が君でない時間を過ごしたっていいんだ

その時間が君が君となる瞬間を創りだすんだ

コトバ

待ちぼうけ

あなたを待ってどのくらい経つのでしょう

いつか来る日を待ち侘びてもうどのくらいに経つのでしょう

君に会いに行けばよかったのでしょうか

いやそれは決してしてはならないことなのです

だからこうして待つのです

もう来ないことは知ってます

でも待つのです

待ちたいのです

待つくらいいいじゃないですか

コトバ 写真

僕は雪

なにもかもを包む雪

君は優しいだけの人間じゃない

傷つける心も

悲しませる心も

持ち合わせてるヒト

そんなものはみんなみんな雪で埋め尽くして

白銀の世界を作ろう

笑顔の耐えない

白銀の世界を作ろう

僕は雪

君も雪

コトバ 写真

ある一点

文末ににつけたある一点

チョコのたべかすある一点

夜空に浮かんだある一点

瞳の中のある一点

線になれないある一点

もうすぐおとずれるある一点

それは君のある一転

コトバ

名前もない日常の話

何気にここから見えるお花畑は

亡くなったあの家のおじいさんが植えてたもの

何事もなく綺麗に咲いている姿を見て

なんとなく安心したりして

コトバ

ミニマム

それが君のミニマム

さぁ立って立って

コトバ

バタフライ

居場所のないバタフライ

未だ汚れぬ可憐な羽根で

宛もなくただただ宙を舞う

周りの蜜蜂は

こなれた様子で得意げに蜜を吸う

ねぇバタフライ

それでも飛ぶことはやめないでね

お願いだからやめないでね

コトバ 写真

戦略

笑って仕掛ける

緻密な戦略

コトバ

色づくのは人だけじゃない

十人十色

十年十色

コトバ

熟す

そして朽ちる

コトバ

できないこと

土足で絨毯を

裸足で岩山を

素顔で恋愛を

コトバ

喚起

新鮮な精神を下さい

コトバ

コンタクト

隠してお願い今だけ隠して

だからコンタクトより眼鏡が好き

コトバ 写真

梱包

綺麗に梱包すれば

誰もわからないよ

コトバ 写真

ヘリオトロープ

この淀んだ空気を一掃してください

視線、言葉、仕草、表情

いろんなものが混ざり合って、もう前も見えません

この淀んだ空気を一掃してください

そして

もう枯れることのない

綺麗な綺麗な造花のヘリオトロープを

そこにある花瓶に生けておいてください

コトバ 写真

スポンサー

この人生は

ご覧のスポンサーの提供で

お送りします。

コトバ

電車の中

あと二駅で着くよ

でも待っててとはいわないよ

コトバ 写真

離す

せめてもの救いは

君が残酷だったこと

皮肉ないたずらは

残酷が優しさとわかってしまうこと

コトバ

砂のように消えちゃった

大事にしてたものほど

突然に、跡形もなく

砂のように消えちゃった

コトバ

零下

凍った空気に

言葉の温もりを

コトバ

雪と花火

冬空を飾る雪

夏空を飾る花火

どちらも一瞬の命

されど異なる一瞬の命

コトバ

友恋

友情と恋愛は

視点の違いだけだと思う

コトバ

スコップ

深く、もっと深く

埋めておきたいのに

僕の持ってるこんな小さなスコップじゃ

これくらいが精一杯

コトバ

寿命

そのブリキのおもちゃは

手も動かなくなっちゃった

足も動かなくなっちゃった

昨日までは動いてたのに

今はひんやり立ってるだけ

コトバ

トマトケチャップ

トマトケチャップ

びちゃっとつけた

血だ血だ騒いで

笑ってみた

君は気付いてるのかな

紙一重なことに

コトバ

請うようにたかる蝿

自分の羽根の騒音に気付いていない

集ったのが枯れた花だって気付かない

危険の代償に得たものは完全なる無駄

コトバ 写真

隠すように

笑い声に混ぜた

冷たい泣き声

コトバ

逃避

逃げたっていいじゃない

君は帰ってこなくちゃいけないことが十分わかった上で

逃げてるんだから

コトバ

よわよわ

やっぱりちがった

たぶんちがった

そうねがう

コトバ

この秋という季節が

一番、色が溢れる季節

枯れゆく木々が、花々が

最後の命の灯で

世の中を染めていく季節

コトバ

メス

この社会へ法則性を見出だそうとした場合

物理現象に法則性を見出だすのとわけがちがうから

確率論的に測って、その確からしさから

ある程度の普遍化しかできないんだと思う

とはいえ政治でなく科学のメスを入れることは

社会を構造化する上で

やはり意義があると思う

コトバ 写真

ビスケット

大事にポケットに入れていたのに

粉々になっていたビスケット

コトバ 写真

責任

責任は感じるもんじゃない

コトバ

きっと答えをもとめてなんかなくて

ただただ衝動にかられて言葉を発する

そんな問いがここにはある

コトバ

踏切

踏切で遮られる前

何気なく交わした会話

踏切で遮られた後

同じ会話なのにすべてが不安定

カンカンカン

バーを下げたのは僕

カンカンカン

すべては僕の世界の話

コトバ 写真

必要

形がすべてではなくとも

言葉がすべてではなくとも

あのとき、あの瞬間

確かに必要だった

コトバ 写真

雪の笑顔


天気予報では今日は雪だって

やけに寒い風が吹き抜ける

ちらちらと粉雪が空を舞いはじめて

僕等の深い傷に染み込んだ


吐いた息が白く前を霞め

一瞬君の顔が薄れていく

冷えきって震えてる君のその細い肩を

温めるのはもう僕じゃない


夢見た理想と現実を近づけることに夢中になりすぎて

忙しい毎日の中で恋愛は影を潜めていった

気付くと君の笑顔は他の誰かのもの



だから僕を忘れて

頬に伝わる涙とめて

僕はこれ以上君の優しい笑顔に傷をつけたくないから


この降りしきる雪が君のマフラーを白く染める

そして雪化粧した君は静かに僕にそっと呟いた

ごめんね、と




いつの間にか雪は姿を消し雲が月から逃げてった


二人に残された希望の光

それは別れることだけで

さよならの言葉雪に混ぜて僕らは互いに歩きだした

二人が歩む足跡には歯痒さが埋もれていた



僕は君を忘れない

例え君が僕を忘れても

雪は明日にもすぐに溶けてしまうだろう

君もそこにはもういない


君が最後に見せた涙に濡れた雪の笑顔

別れの時までずっと君は優しく

僕にそっと呟いた

ありがと、と




時計の針が止まる頃に

今を振り返れるのなら

僕は疑わずに言えるだろう

確かに幸せだったと




だから僕を忘れて

頬に伝わる涙とめて

僕はこれ以上君の優しい笑顔に傷をつけたくないから


この降りしきる雪が君のマフラーを白く染める

そして雪化粧した君は静かに僕にそっと呟いた

ごめんね、と

コトバ

サラリサラリ

時は流れて幾星霜

今宵は満月

かくも輪郭は明確なのに

水面にうつるは焼け爛れた朧月

ドウシテボクヲウツセナイノ?

ドウシテアナタニウツラナイノ?

コトバ

コートの裏生地

ミセカケだけの優しさが評価される厳しい冬に

カンシャもされずに暖かさをもたらしたのは

ソンザイカンのないやつの仕業

コトバ

可憐

カラカラに渇いた喉が痛い

でも微笑みは顔に濡らす

ここはオアシス

楽園の一歩手前

けれど確実に楽園に続いていない

コトバ 写真

ねぇ

ねぇ、で

振り向いた君は

ねぇ、で

振り返るくらい

とってもそばにいた

コトバ

ヘアバンド

のびてのびて

のびきったヘアバンド

でも必要なときに

必要されたこと

それが幸せなんじゃない

コトバ 写真

そこにある願い

薄汚い薄っぺらい毛布でなく

心地よい軟らかな毛布を

冷えきった心を暖めるにも

贅沢を望んでしまうのです

コトバ

脆弱

夢なんかないよ

ただ写真を自由に撮りたいだけだ

そうだな

靴が欲しいな

明日買いに行こうかな

コトバ

比率

悩むことは

80%の無駄と

20%の成長

コトバ

慣れ

限りなく喜びに近い悲しみ

幾度となく味わえば

身体が慣れてしまう

可哀相なくらいに

コトバ

輪廻

誰かが捨てた週刊誌

雨に打たれて切り裂かれても

なおも笑うグラビアアイドル

車椅子の老人がつまづいて

それを見守る観衆

この歯車が現実の輪廻

コトバ

尊敬する人

携帯の無機質な画面が

人体からの油で膜が張られ

光が屈折し不気味な色合いを見せる

僕は服でそれを拭い去り

新たな電波を欲していく

きっとこの世の終わりの数時間前も

そんな暮らしをしながら

未来を予測することもなく生きてるんだろうね

どっかの政党が絶対的な力で政権を握っても

一年後にはどうなってるかわかんない無責任な世界で

未来を予測しようという方が間違ってんのかな

でもね中にはそんな限りなく曖昧な世界で

超越した知識で法則性を見出だそうとする学者もいてね

やっぱり僕はこの世界の誰よりも

尊敬してしまったりしてるんだ

コトバ

HEIGHTS

確かにわかる

40度以上のお酒で

すぐに酔いたい気持ちが

コトバ 写真

×

欠ける自分を

描けるくらいの人間ですが

翔けることに

賭けることもあるわけで

掛けるそのスーツのしわは

架ける虹のような曲線をえがいていたんだ

コトバ

ミーニングレス

裏切られることなく布団に潜り込むこと

曇った夜空にオリオン座を探すこと

魚もいない水も入ってない水槽を眺めること

咲かない華に水をあげ続けること

誰もいないグラウンドでファンファーレを待つこと

ミーニングレス

シェフのいないレストランのメニューを見つめてただけなんだ

コトバ

了解

了解

すべてわかった

すべてわかってた

蛍の最後の灯が消えること

いや最初からその蛍は光ることができなかったこと

コトバ

可変

可変

それは

不変がわかってこそ

コトバ

我が人生

いつだって

着火するまでが

遅いんだなぁ

コトバ

監獄空間

寝ることを強制されて寝る

あの病床の時のごとく

ひどく無機質な空間が広がる日々

笑いたいのに笑えない

泣きたいのに泣けない

見たいのに見れない

味わいたいのに味わえない

聞きたいのに聞けない

コトバ 写真

風華

どうか生き抜く術を、と

どうか孤独から抜け出す術を、と

そんなことを捜し求め流浪するくらいなら



力の限り声を張り上げればいい

力の限り呼吸し続ければいい



残酷な毎日という時間の流れを

怨む術ばかり得たって

逃避して願う術ばかり得たって



最後に残るのは

取り残された自分だよ?



その手

その足

その目

その口

本当に満足するまで使い切れてるの?



風化でなく風華

時間を飾る

華やかに

華やかに

コトバ

もう少し、あと少し

これが終わったら

少しは素直になれるかな

コトバ

Clip

嫌な記憶をClipでとめて

高熱の炎に包み

跡形もなく消し去って下さい

僕にはその記憶は必要ないんです

『頑張った印』

『努力の証』

そういうくだらない言葉には

生憎、興味がないんです

そしてまた

乗り換え、乗り換えを繰り返して

地下鉄の階段を登っていくんです

未来をClipに挟みながら

コトバ

今日の気持ち

続ける

それは

前に進むこと

コトバ

落ちました

奈落の底へ

落ちました

期待してたのに

裏切られました

落ち込みと苛立ち

ただこれは

何かのメッセージかもしれない

次を歩むしかない私にとっては

そう捉らえるしかないわけで

すると自然に身体が動くようになるんです

明日

明後日

明明後日と

コトバ

伝言メモ

携帯の伝言メモに残された言葉

何度も何度も聞いている

明日を信じてみるという決断へ導いてくれる

明日はすべての自分を出し切ろうと思わせてくれる

不思議な不思議な機械ごしのあなたの言葉

コトバ

この煙は

一瞬の開放へと誘う

何年も衆生を守ってきた

その力を

ほんの少し触れた瞬間

コトバ

言えない

ギリギリの綱渡り

疲れたなんだのと

言ってる余裕すら

なくなった

コトバ



充電



夜空



燃焼



繰返

コトバ

マナーモード

作り上げたマナーモード

親指でスイッチ押せば

清く正しく礼儀よく

社会が望む姿へと

表情のすべてを変えていく

あれ

マナーモードでない本当の自分はどこいった

コトバ

ベランダごしの歌

幸せな時をイメージしたら

君の笑顔が浮かんできて

素敵な音楽が流れてきたんだ

そっと流れた君への音楽

およそミリオンセラーのラブソングとは比べものにならないくらい

鼻歌程度のものだけど

いつか君に届くといいな

コトバ

コメント

ありがとうしか

言えない毎日

だから突っ走るんだよね

コトバ 写真

流して涙は

笑って心は

もう迷わない

コトバ 写真

前が見えないのは

前を向いていないから

コトバ

助けて

助けて

こんな僕を助けて

自分で乗り切らなきゃいけないのはわかってる

充分過ぎるくらい

でも足に力が入らないんだ

コトバ

篭&無

皹の入った空に気付くこともなく

濁った海に気付くこともなく

ヴィーナスが貝から誕生したことに気付くこともなく

ウルトラマンが怪獣をやっつけたことに気付くこともなく

篭り

そして

無く

埃の被ったドアノブ

3月10日の朝刊に

白骨化した死体が見付かったなんて書かれるのがオチだろう

コトバ

自画像

君の瞳に写す自画像

曇ってよく見えない

それとも君の中には存在しないの

コトバ

ピリオドを打った

力強くピリオドを打った

もう君に声をかけることはないかな

お互い歩き出した道が違い過ぎるから

遠い遠い君へ

どうかお幸せに

コトバ

浅瀬

流れ着いた浅瀬

ここには感覚によって流されない確かな経験が詰まってる

石のひとつひとつに

陸に上がるか

泳ぎ続けるか

浅瀬に留まることはもう許されない

コトバ

環状線

オレンジの街灯が

真っ暗なアスファルトを照らす

想い出はやってくるものじゃない

作るものだ

夜の空気が嫌に恐かった

コトバ

真っ白なジャンボジェットが

夏空を泳ぐ

ここから君をみると

蟻よりもゆっくりとしたペースで

とっても気持ち良さそうなんだ


ラララ

ラララ

鼻唄なんか聞こえそう


そんな眩しい君を目指して

僕は真っ白な自転車を力いっぱいこいだんだ

坂もでこぼこ道も関係なく

力いっぱい


そしたら

思いきりの笑顔の

ひまわりに出会えたんだ


ここは楽園

夏の隙間に見せた

ほんの一瞬の楽園

コトバ

茜に染まった空模様

茜に染まった君のほっぺ

素敵な素敵な宝石は

いっぱい散らばってた

コトバ

生きる

心地よい苦しさを

薄っぺらい情熱を

適度な惰性を

コトバ

火傷

気付いた時にはもう火傷

危なかっしいったらありゃしない

フライパンの端の端

コトバ

どんなに埃に埋もれても

砂漠に咲いた一輪の華は

深海魚が太陽から逃げる

そのずるさに

苛立ちながらも

立ち続けることをやめなかった

どんなに埃に埋もれても

コトバ 写真

だれ

鏡に写る君はだれ?

昨日までの君はどこ?


唇を噛んで食いしばってる姿より

今の方が素敵だよ

コトバ

へんてこ

へんてこなきもち

でもね

ぼくにとってはしっかりしたきもちなんだよ

ほら

じぶんだけがどこにあるか

わかってるかたづけってあるでしょ

あれとおんなじ

コトバ

音楽

そっと奏でられた音楽

まだイントロもはじまってないけど

すばらしいサビにしよう

コトバ

知ってるからね

知ってる

そう知ってる

他人という距離感

決して埋められない距離

それに翻弄されてるだけ

そんなこと言われなくても

わかってるさ

コトバ 写真

ある日の手紙

君が見る世界

君が彩る世界


出逢いは君の新しい絵の具

経験は君の新しい絵筆


知りすぎてしまえば

塗ることをやめてしまうだろう


君色に塗る場所を

どうか失わないで

コトバ

幸せの絶頂期

幸せの絶頂期

それは放物線のような綺麗な線を描かずに

ウォークマンのイヤホンをグジャグジャにバッグに入れた時の

あの絡み具合のそれと同じように

図り知ることのない複雑さを呈しているから

どれが幸せの絶頂期か

わからないまま終わっていくんだ

でもどうか

逃す前に

掴んでください

コトバ

夢を現実に

そこには多大なる障害と

多大なる喜びが

満ちあふれている

夢を見ていたのかな

夢であればいいのかな

堂々巡り

コトバ

パンチ!

あいつにパンチ!

怒ってるとかそんなんじゃなくて

おもいっきりパンチ!

ネジがはずれていくのがわかるんだ

素手でパンチ!

もう壊さないでくれ

パンチ!パンチ!パンチ!

コトバ

ユートピア

だから人込みが嫌いなんだよ

お前、押して来るなよ

お前、歩くの遅ぇよ

お前、こっち見んじゃねぇよ

お前、話し声がうるさいんだよ

お前、居眠りして頭ぶつけてくるんじゃねぇよ


どこだよ、ここは

ユートピアだって聞いたから来たんだよ


不死鳥もいねぇし

ペガサスもいねぇ


虹色の琴もねぇし

オーロラの絨毯もねぇ


結局、ここにあるのはみんな壁だ

お前らはみんな壁だ

壁だ、壁

コトバ

反比例行動

君の

反比例行動

説いただす自分も、実は

反比例行動

コトバ 写真

無謀

無謀

そう言われるくらいの

勇気をください

コトバ 写真

シークレット

この気持ちは

トップシークレット

誰にも教えてあげないよ

コトバ

シャボン、またね

たくさんのシャボンは

空の暖かさを感じながら

花の形をうつしながら

風の音を聞きながら

水の色を見ながら

炎の輝きに驚きながら

時間の遥か彼方へ

弱々しく飛び続けたんだ

コトバ

らしく

らしく

そう、らしく

こだわらずに

でも、こだわって

らしく

コトバ

水色電話

ダイヤルもなければ

話し口もない

君にだけにつながる

世界でひとつの電話

コトバ

歌詞カード

歌詞カードがないから

このサビで何て言ってるのか

何回聞いてもわからないんだ

一番伝えたいことなんだろうけど

伝わってこないんだ

結局みんなそんなもんかな

コトバ

最高気温

今日の最高気温は

昨日より5度も低いらしい

どうりで寒いわけだ

厚着をしてくれば

こんなに体温を奪われることはなかったろう

瞳の色も限りなく冷えきってしまった

もう何も映らない

優しささえも

コトバ

バス停

時刻表のないバス停

もう行っちゃったのかな

まだ行っちゃってないかな

戸惑う心と信じる心を織り交ぜ

日傘をさしながら

待ち続ける

初夏の午後

コトバ

ガラスの破片

この鋭く尖った破片

触れれば指を切ることは十分わかっているんだ

でも美しすぎて

コトバ

ケーキ

さてこのケーキを何等分にしようか

コトバ

教えて

だれも教えてくれない

雨の降るわけを

コトバ 写真

紫陽花が雨に打たれて夏を呼ぶ

紫陽花が雨に打たれて夏を呼ぶ

そんな季節の話


夕食を食べ終えた二人は

ソファーに深々と座り寄り添っていた


いつも威勢がいい君を

冗談で攻立てた

笑いながら笑いながら

君のリアクションを楽しんでいたのに

でも君は途中で諦めて

ごめんなさいと謝った


今度は君を楽しませようと

冗談でわかりきった嘘をつく

君は嘘を信じたふりして

笑いながら笑いながら

君との会話を楽しんでいたけど

途中でそんな自分に疲れてしまい

嘘で笑わせることをやめた


二人が作った空気の間を

虚しく流れるテレビのニュース

今日も子供が人を殺めたらしい


食卓にはデザートで出された赤い西瓜

一口も食べられずに残されていた

あと一時間後には

生ゴミの袋へ捨てられているだろう


お風呂からあがってくると

君はすでに眠りにおちていた

少しの笑顔もない顔で

君は夢の何処かを彷徨っていた


カーテンを閉めて

冷蔵庫に入っていた

野菜ジュースを飲んで

そしてこの前 処方された

精神安定剤を飲んで

君のとなりに静かに横たわる



二人に降り注ぐ時間は

せっかく作った砂のお城を

無表情に壊す雨のように

残酷に二人を裂いていく


でもそんな雨に打たれても

可憐に咲き誇るは紫陽花


紫陽花が雨に打たれて夏を呼ぶ

あんなに可憐に咲きながら

あんなに可憐に咲きながら

コトバ

その灰色の影は

口から体内に入って

細胞の中へ吸収されていった

そして死神へと姿をかえる

コトバ

コインゲーム

オモチャのコイン

緑色のコイン

幼き頃から

ずっと握り締めていたその手を

開いてごらん

音もなく落ちていくから

追ってはいけない

この深い谷底を

永遠に彷徨うだけだから

手に入れればいいんです

本当の金貨を

コトバ

長靴

その黄色い長靴は

ごみ捨て場で泣いていた

記憶が残酷に姿をあらわしたのだろう

現実をうけとめることができないのだろう

コトバ

そこにあるもの

彎曲した白いガードレール

それは虹の形と同じだった

排水溝のブロックを

一個とばしで歩いてみる

路上駐車禁止の標識

その上に烏がとまってた

つまりこれが憧憬で

つまりこれが背伸びしていない現実

コトバ

脆さ

伝えたいことはあるけれど

それはそっとしまっておく

ガラス玉なのか

シャボン玉なのかさえ

わからないから

コトバ

二足歩行

もしかしたら

ただ確かめていないだけで

本当はすごい動物なのかもしれない

怒りや悲しみも

時に消化できる

この二足歩行の動物は

コトバ

歯車

どんなに近付いたって

きちっとかみ合う歯車なんてないんだからね

でもこの時計はちゃんと時を刻んでるでしょ

それはね

それぞれの歯車がみんな針を動かそうと思ってるからなんだ

所詮は他人

重なることはない

けど

目的なら共有できるんだ

コトバ 写真

蜃気楼

やさしさの蜃気楼

嘘を信じていたかった

コトバ

工場

窓から見える工場には

昼も夜も人影はない

何も生み出さない

朽ち果てた工場

コトバ

ギター

一本切れたギターの弦

たった一本だけなのに

演奏できないなんて

コトバ 写真

伝える気持ち

伝わらないから伝えないのでなく

伝えたいから伝えない

コトバ

墓前にて

星の浮かばぬ宙を見た

少年によって殺された人達も

予期せぬ事故で亡くなった人達も

臨終を看とられずに逝った老人達も

みんなみんなあの宙へ消えていったのなら

せめて星のひとつも飾ってくれないか

星の浮かばぬ宙を見た

コトバ

深呼吸、そして乗換え

深呼吸をひとつ

そこが今までの終着駅

深呼吸をもうひとつ

そこがこれからの始発駅

コトバ

罪の行く末

赤信号を渡った

危険を犯した

合図を無視してまで

手に入れたものは

いったいなんだったんだろう

コトバ 写真

無駄

無駄なことはないという言葉の無駄

コトバ

こうしてここにいること

取り乱した時に思い出すは

深く刻まれた

昨日までの痛み

コトバ 写真

気に入らない唇

あなたの唇を

ザラザラのペーパータオルで

拭って拭って拭い尽くす

コトバ

ぐるるるる

あの日の質問が

ぐるるるる

答えは出なくて

ぐるるるる

コトバ

主張

戻れないじゃない

戻らないんだ

許せないんじゃない

許さないんだ

コトバ

雑音

どうしても消せない雑音

今はこのチェロの音色聞きたいんだ

なんで邪魔をするんだ

コトバ

メリーゴーラウンド

ここ何週間も乗り続けてるメリーゴーラウンド

そろそろ壊れます

コトバ

戦えば

血が出る

コトバ

ミヒャエル・エルビーネの白いハイヒール

靴箱にあるのは

シンデレラには勿体ないと

王子が隠した白いハイヒール

コトバ

年齢不詳の残像

大事そうに抱えられた茶封筒

中には誰かの肖像画

そいつがくりだす有毒ガスが

この世界を蔓延しすぎてる

コトバ

ドドマ・ガ・ルバル

星から伝わるおまじない

ドドマ・ガ・ルバル

宇宙のどこかの指定席

叫べばそれで予約完了

ご来店をお待ちしております

コトバ

赤色クレヨン

あなたが好むから

あなたの前から

真っ先に

姿を消すでしょう

コトバ

視力

あの時見えたものが

今じゃ見えない

視力が落ちたのかな

たぶん、それだけじゃない

消えていくもの

隠れていくもの


そして

見ようとしないもの



見えなくなったんだ

コトバ

レス

ポンッと

そしたら

ポンッと

コトバ

あめ、すぶぬれ

傘を置いてきた

だからびしょびしょ

ただそれだけのこと

びしょびしょになった理由は

雨のせいじゃないからね

コトバ

消火器

何にも消せなかった赤い消火器

なんでもかんでも消せると思わないで

僕をそんなに頼りにしないで

コトバ

男女間の友情は成り立つか

乗せて行こうか

いや歩いて行くよ

何気ない意思表示に

深読みされない関係

コトバ

浮き彫り

絶った関係を

笑顔で返す瞬間

情けなさが

心の闇を浮き彫りにした

コトバ

隠し御殿

誰がどう見ても

隠しきれていない

あいつの隠し御殿

隠されているか

隠されていないかは

大した問題じゃなくて

隠しているって事実が

どうしようもなく大切なんだ

コトバ

メタボリズム

ガリバーは

そこに生息する虫けらの気持ちを考えずに

自分色のプラモデルを作ってやった

そして成立した

負の遺産

コトバ

モンドレーヌ桟橋の淵で

水面に浮かんだ

許せない笑顔に

唾を吐いた

コトバ

途中経過

失うものが多過ぎて

手に入れたものに気付かない

そっと零れた

目的のカケラ

コトバ

ヒューマンドラマ

間違いのない世界で

間違いを悔やみ続ける

すべてを数量で測れない世界で

必死に法則を見出だしている

事実

そう、事実

確かな確かな行為

コトバ 写真

じゃあね

じゃあね

もう会わないことを確信して

じゃあね

焚き火の後に水をかけるように

じゃあね


人生の中で

本当のさようならを言う機会は

それほどない


でも本当のさようならをすべきときは

心の底から言わなければならない


じゃあね

またね のない じゃあね を

コトバ

工場

雲の隙間に

梯子をかけて

切り裂かれた碧の裏側を見る

すると撥条仕掛けの古びた滑車が

鈍い音を立ててまわっているのがわかるだろう

時を止めるのは

わりと簡単なことなんだ

時を回すのが

わりと大変だったりするんだ

コトバ

マネキン

ディフォルメされた自分を作成してみたが

涙は唯一正直な色だった

コトバ

フロート

浮かんで

浮かんで

微笑みフロート

滲んで

滲んで

溶けていく、限りないほど混ざってく

そっと

そっと

ゆっくり、やさしく、包んでく、包まれる

コトバ

3つ目のキャンディー

3つ目のキャンディー

なめずに噛んでしまうから

悪くない

悪くない

コトバ

いつも悩んでるわけではありません

思い出すと苦しいのです

思い出そうとしているわけではありません

ふとした瞬間に思い出してしまうのです

でも最近は思い出す回数も極端に減りました

これが忘れるってことなんだと思います

コトバ

ミヒャエル・エルビーネの初夏の散歩

傘は置いてきた

雨は降っていない

何も問題はない

そう言い聞かせた

コトバ

重圧に苦しむ人間が解き放たれた瞬間

中枢神経がイカれたのか

部屋がぐるぐると回っている

無重力

早く地面に降ろしてくれ

コトバ

バズーカ

華奢な君が繰り出す

バズーカレベルの言葉

コトバ

メインディッシュ

大根とホタテのサラダ

オニオングラタンスープ

サーモンのソテー 茸ソース添え

牛フィレ肉のグリルとラタトゥイユ

パッションフルーツのスープジュレ

せっかく作った、それらすべての料理を

皿に盛らずに

ゴミ箱へ

調理の仕方はわかっていても

盛り付け方がわからないシェフ

コトバ

行動

行動して不安が解消されるなら

どんどん行動すべきだと思う

ただし

逃避行動の一部だということを

忘れないでください

コトバ

努力とかそんな類いのもの

試験のように

ひとつひとつ

積み重ねていけば

いつか恵まれる日がくる、ならば

とても簡単なのに

そうはいかないことばかり

コトバ

緑色

どこまでも続く緑色

気持ち良さがべったりと

上塗りされました

コトバ

飛沫

昨日の雨はもうやんだみたいだ

澄みきった青空、気持ちいい朝


路上にできた水溜まり

貨物車が走り抜けるたび

虹色の水滴が宙を舞う

素晴らしい世界

そんな小さなことが

素晴らしいと思える世界

そう、気付くか気付かないかは

君次第

コトバ

ラベル

ラベルを貼られた人間が

ひとり

ふたり

品質保証期間に基づいて

脳が腐りははてるまで

我が身を削って生きていく

明日を迎えられるのは

そういう人間のおかげ

コトバ

小学校の理科の学力テストで出たレンズの問題

虚像か

実像か

レンズをどちらから見るかの違いだったね

そんなの小学校の時に習ったから

もう忘れてたよ

コトバ

目標と目的の違い

目指すのではない

そこに行くんだ

目印じゃない

過程だ

コトバ

新築特有の木のにおい

傷もなければ

想い出の一つもない

とっても綺麗な木目

新築特有の木のにおい

きもちわるい

コトバ

余計じゃないお世話

首を突っ込むってことは

同罪ってことだよ

わかるかい

コトバ

ミヒャエル・エルビーネの音声記録

まずい、壊れそうだ

たぶんすごく眠いせいだと思う

コトバ

片付けない

片付かない

のではなく

片付けない

わりきることが必ずしもいいとは限らない

コトバ

偽善者

たくさんの犠牲の上に

自分が立っていること

それを悪いと思う君は

偽善者だ

犠牲は優しさの塊なのだから

感謝

コトバ 写真

玩具

新しい玩具を手に入れたなら

今までの玩具を叩き付けて壊して下さい

それができないのは

優しさではない

コトバ 写真

白線の内側に下がってお待ち下さい

白線の内側に下がる瞬間

その次の電車に乗ることはまだ確定していない

ひとつ遅らせることも可能

決められたレールの上を走るのは

何も自分の意志がないわけじゃないんだ

コトバ 写真

緊張の糸

眠りのほとり

微かなざわめき

もう今日を閉じよう

明日にしたって

そんなに変わらないから

緊張の糸は

張るものじゃない

物事を繋ぎあわせるための

道具でしかない

コトバ

ルール

表か裏か

見方によっては裏とも表とも言える

要するにルールを決めるのは自分自身なんだ

コトバ

持続性の限度

遮ること

それが

今の救い

コトバ

辿り着けない

悶える君と

ある一点

夥しい光を授けて

僕は逃げた

コトバ

シーファ

iPodから流れるこの曲で

シーファと歌うシンガー

夕暮れの太陽に

捧げてみたいものだ

コトバ

ゼブラ

ゼブラの交差点を渡るには

信号という明確な判断基準がある

さて次の帰路は

何を基準にしようか

コトバ

ミヒャエル・エルビーネの愛読書より

事実を事実としてわりきる君は

その事実がどうして生まれたか考えたことはありますか

コトバ

雲といっしょに

ゆるやかに

とてもゆるやかに

ためらう気持ちは雲とともに流れた

一筋の跡を引いて

コトバ

天気

気持ちいいね、と

素直に言える今日の天気

飾った言葉なんて馬鹿みたい思える

そんな天気

コトバ

彼が物語るここ一週間の行動

夢中に悩む

そういう選択

コトバ

忘れ物

ちゃんと消えていない煙草の灰

仄かに残る君の香水

全部、君の忘れ物

コトバ

コンビニ

コンビニで君と二人で買ったチョコレートを見つけると

嬉しそうにはしゃいでいる君の笑顔が浮かぶんだ

コトバ

ジュブレシャンベルタの2001年もの

正常な異常

現実という幻覚

壊れた夢の残骸の上を歩くと

骨が軋む音がした

コトバ

プラスチック

黒に白いストライプの入ったスーツに

赤いネクタイをして

二つの小さな穴をあけた紙袋を頭にかぶった男

革製の黒い手袋をして

椿の枝をさした透明な硝子の花瓶を持ち

草原の中で立っていた

鳥と風の会話を邪魔しないように

身動きせずに立っていた

コトバ

スコール

雷の轟音とともに突然の雨

濡れた黒髪

滴る雫

そしてどうするか考えた

手遅れじゃない

コトバ

ミヒャエル・エルビーネの午後の憂鬱

隠す

そして

食べる

本音の取り扱い説明書

コトバ

タンバリン

タンバリンを叩く

するとリズムが生まれる

ただそれだけ

君が思う

すると人と繋がる

ただそれだけ

コトバ

忘却への招待

せめてもの救いは

忘却へといざなう

この忙しさ

コトバ

着飾るということ

真っ白なワンピース

裾は炎で焦げていた

コトバ

理性

まるで生き物のように

脳の中を駆け回る

ひどく冷たい理性

コトバ

うるさいんだよ

身の内に潜む抑えきれぬ衝動

うるさいんだよ

少しの間、黙っていてくれ

コトバ

午前1:30の真実

絶対はない

あるとすれば歪みだ

コトバ

指揮者

多くの観客を背負って

繊細な旋律を奏でた

これが自分だ

楽譜の上に載った単なる音符じゃない

これが自分だ

コトバ

コインとウルトラマリン

ずっとにぎりしめていた2枚のコイン

ウルトラマリンを溶かした海を目がけて

思い切り、思い切り投げてみた

それは数学の教科書にのっていた放物線の形を描いて宙を舞い

小さな音をたてて、沈んでいった

もう見つかることはないから

ゆっくりおやすみ

コトバ

スニーカーの泥

嫌いにならないで

そこにそうやってたたずんでいるのも

目をそらさずにちゃんと見つめて

そのスニーカーについた泥は

道をはずしてない証拠なのだから

コトバ

愚痴

知って欲しいが

そっと飲み込む

コトバ

緑茶

緑色に濁るその液体は

今日一日分の時間の蓄積を削除した

コトバ

誰も入れさせない

誰も入れさせない

固く固く鍵を閉める

コトバ

自分で作った下手な嘘

でも今だけ信じてみる

コトバ

地図

そう、まだこの世界が知られていない時代の地図の話

海の端には魔物が描かれたらしい

知らないがゆえに空想の魔物を描いた先人達

君は彼らのように夢を見ることができますか

コトバ

カーテン

カーテンを閉める

そして静かに今日を終える

ひとりだけのドラマ

コトバ

満足

登り詰めれば

後は落ちるだけ

だから満足なんていらない

コトバ

マーカーの痕

そこに昔マーカーで引いた目印がある

あの時何を考えていたのか

克明に記憶しているマーカーの痕

そのすべてを払拭すれば

綺麗な華を咲かせることができるだろうか

コトバ

ある日の小言

やらなくちゃいけないことは

十分わかっているから

とやかく言うのはやめてください

と本当は思っていたんだけれど

自分に負い目があるような気がして

言えなかったんだ

コトバ

残酷なやさしさ

要するに

今だけは

やさしさが罪なんだ

コトバ

蓄積されたゴミ

見ること



認識すること

その間をつなぐチューブが

つまっているようだ

コトバ

カリパク

君から借りたDVD

今もテレビの横にあります

返さなきゃと思うけど

君と話すのが怖いのです

コトバ

鯉のぼり

役目を終えた鯉のぼりは

また押し入れの中で一年間眠るらしい

ここぞという時に決めればいい

あとは寝てたってそれでいい

コトバ

時計

時計はいったい何を刻んでいるの

うっとしいから家に置いてきてやった

束縛されるのが一番嫌いだ

コトバ

変換できない

どうしても変換できない言葉がある

もうこの世界から消えてしまったのだろうか

大好きな

大好きな

言葉だったのに

コトバ 写真

蓋と壁

疑問という贅沢

鮮明という残酷

コトバ

コピー

たとえば明日死ぬことがわかっているとして

今ならあなたのコピーを作れます、と言われたら

あなたはどうしますか



それはあなたであってあなたでありません

でも親しい人々にあなたの死の悲しみを与えることは避けられます

人々の記憶の中に本当のあなたが死ぬという事実は刻みこまれません



それがいやだというなれば

コピーを作らないというなれば



あなたは死を受け入れているのではないでしょうか

死を誰にも譲りたくないのではないのでしょうか



何が言いたいかというと

人は死ぬために生きるとか

そんなつまらないことを決して言いたいのではなくて



この世界が成り立っているのは

いや、この世界が成り立つためには

あなたのわがままが必要だということです



これって素敵なことではありませんか

コトバ

笑顔の奥

信じていること

真実を知ること

コトバ

ピーマン

苦手なピーマンをひとくち

あの時の勇気

決して忘れないで

コトバ

ここはキャンパス

言葉で絵を描く

コトバ

重ね着

時間を彩るすべてものへ

散った花火の火薬のにおいを

柑橘系の香水を振り掛けて

誰かに気付かれないようにしてください

コトバ

いつか

いつか

それはもしかしたら明日かもしれないし

それはもしかしたら100年先かもしれない

コトバ

残りエネルギー

ゲージを見たら

残りエネルギーあとわずか

ゲームオーバーになる前に

回復アイテムとらなければ

コトバ

日程調整

合理的に

ひどく合理的に

一分、一秒にいたるまで

未来を手帳に書き込む

それほど計画的に生きることができる君は

尊敬に値する

コトバ

悩み

いうなれば

悩むことに

無駄はない

コトバ

電光掲示板の文字

電光掲示板の文字は

繰り返し、繰り返し

同じ文字が流れていく

一人の人間の生き方を規定するのも

きっと一つの言葉が

繰り返し、繰り返し

流れているだけなんだと思う

コトバ

爆発

爆発すればいいじゃない

暴発するよりはましよ

コトバ

ほんのすこしでいいから首を傾けてごらん

そうすればきっと新しい世界が見えるから

コトバ

眩暈の中で幻覚希望

現実と幻覚が区別できなくて

眩暈がする

昨日の君は

あんなに冷酷な君は

果たして現実の君?

コトバ

あの雲まで飛ぶ紙飛行機

君が折った紙飛行機

あの雲まで飛ぶらしい

じゃあ飛ばしてみてよ、というと

君は、絶対やだという

なぜ、と聞くと

落ちた時に先端が折れて壊れてしまうから、だって

コトバ

試験勉強

複素数平面上で

赤い花を咲かせている

そろそろ寝た方がいいですよ

コトバ

賢者の選択

勝つために負ける

それが賢さ

コトバ

キツネとライオン

策略家のキツネ



軍人のライオン

そのどちらもが自分の中にあって

交代制で命令を下す

矛盾した命令は

どちらを信じればいいんですか?

コトバ 写真

みずいろじゅうたん

あみめがきれいなみずいろじゅうたん

さっきおれんじじゅーすをこぼしちゃったんだ

そしたらみるみるうちにまっくろじゅうたんに

でもしずくがぴかぴかきれいだね

みずいろじゅうたん

あしたもきれいなみずいろじゅうたん

コトバ

手作り餃子

挽き肉多めで

ニンニクは必須

皮は薄目で

醤油と辣油に酢をちょっと

二人だけが知ってる暗黙のレシピ

コトバ

証明写真の人

折れたアンテナ

止まった身体

抜かれたコード

消された記憶

コトバ

棚の上の寸劇

その空のペットボトルの横にあるリップクリームを開けると

それはそれは綺麗な

口紅の後があるでしょう

コトバ

蛍光灯

部屋が暗くなってきた

だから蛍光灯をつけた

ただそれだけ

だから顔を見ないで下さい

コトバ

この霧を晴らす道具なんて持ち合わせていません

でも君はこのままでいいんですか?

霧がかかっているからって先には進まないのですか?

前までは例え晴らせなくても踏み込むべきだと考えていました

でも今は霧は晴らせない、晴らせないなら晴らせないなりの方法があるはずだ

晴らせないという事実を受け止めて、そしてどうするかを決めなくてはならない
と思うんです

という話でした

コトバ

教訓

常に疑え

それだけは言える

コトバ

人間関係と外面と内面

謙虚という名のわがまま

コトバ

7色のアイスキャンディー

��色のアイスキャンディー

ずっと溶けないと信じてた

そうあの頃は信じられたんだ

コトバ

メール

メール受信のバイブ音

飛び起きて時計を見ると明け方の5時

メールの内容は君からの悲痛な訴えが綴られていた

薄暗い部屋を彷徨いコップ1杯の水道水を飲む

ベランダには枯らしてしまった観葉植物

その隣りでカラスがじっとこっちを見つめていた

見つめていたんだ

コトバ

水槽

真っ黒な服を着たその男は

真っ赤なプラスチック製のペンライトを

あの水槽の中へ沈めていった

コトバ

Iとme

ミードは自我の形成を

自分の中で形成される『I』



他人からの期待によって作り出される『me』

に分けたという

コトバ

偽りの自分

もうやめにしようよ

頼りにされてる自分は

偽りの自分なんだから

コトバ

境界で

眼に映る色

現実の色

その境界で

できる限り手を広げてみた

コトバ

遠回り

月に行きたいのです

だから星を見るのです

コトバ

基準

まだ足りない



ある一定の基準を超えた証

コトバ

支配

マックス・ウェーバーによると

支配とは

人々が命令に服従する、ということ

じゃあこの悲しみは

誰の命令なのですか?

コトバ

直感

感じる、ということ

もう少し信じてもいいですか?

コトバ

チケット

手の中のこのチケット

物語はいつかは終わる

コトバ 写真

キャラメル

もしも、もしもだよ

願いがひとつ言えるなら

願いがひとつ叶うなら

放さないで僕の手を

握り締めていて

キャラメルのほんのひとかけら

溶けないように

コトバ

ミレンダとクレデンダ

自分を手に入れる方法は

感情



知性

コトバ 写真

零和

次のア~オから選べ

なんて

選択できればいいのにね

コトバ

記憶装置

無意識に忘れることと

意識的に忘れること

うまくいかないものだ

コトバ

身支度

スーツに着替えて

拳銃持って

ドアを開けて

いつもの場所へ

コトバ

紙切れ

紙切れ一枚で

こんなにも深い傷

脆い、なんて脆いんだ

コトバ

魔法瓶

いつまでも

気持ちが覚めない

魔法瓶をください

コトバ

化学反応

あの自分と

この自分

他人と関わる度に化学反応をおこして

また別の自分が生まれる

気付けば恐ろしいほど冷たくなった自分もいる

呼吸すらしていない

そう、死に行く自分もここにいる

コトバ

蝋燭

蝋燭の炎は

たった一滴の雫で

いとも簡単に

消えてしまった

コトバ

恋華

感情の起伏が激しくて

なかなか焦点が定まらないんだ

恋華は泪で大きくなる

コトバ

終わり

これが終わりなんだね

やっとわかった

コトバ 写真

下を向いて歩いていたからこそ

靴の紐がほどけたことに気付けたんだ

コトバ

明日の自分へ

求めることは

奪うということ

コトバ

爛れた肌を隠す布

爛れた心を隠す皮膚

そんなワタシが見えますか?

コトバ

昨日、月照らされて宙に浮かぶ虹の夢をみた

寝汗がビッショリで目覚める朝
カーテンを開ければ澱んだ世界

手に握られた虹のカケラ
そっと大切にしまっておいた

コトバ

匿名希望

行方不明の気持ちは

失踪したんじゃなくて

最初からなかったんだ

きっとそうだ

コトバ

手紙

ご丁寧にスミマセン

私だってそんなに暇ではナインデス

あなたにかまってる時間はありませんので自分のことは自分でお考えクダサイ

キュロットカーブの二つ先のビーズ

コトバ

おはよう

どうでもいい、が

どうでもいい

そんな朝

コトバ

逆説

流しても流れない汚れをシャワーで流し、

拭っても拭えない水をタオルで拭う

カーテンを閉じて
瞼を閉じて

そこでは自分が開かれる