コトバ 写真

リズム

やめないで

切れた弦で奏でるから

およそ音楽と呼べる代物じゃないけれど

それでもやめてないで


君のリズムを聞かせてよ

誰のためでもなく

君のリズムを聞かせてよ


絶やしてしまったら

君の廻りに誰もいなくなる


だからリズムを

そしていつか優しい音楽を

やがて盛大なオーケストラを

コトバ

僕は太陽 君は星

幾千にも広がるこの星みたいに

君が幸せになる姿は幾つもあるんだ

だけど

僕が幸せにしていいのなら

君を幸せにしていいのなら

あの一番輝く星にしよう

月より輝く星にしよう

僕は太陽 君は星

君も太陽 僕も星



でも太陽になれないのであれば

海となって宙を見よう

今より蒼くそしてもっと碧く

君の輝きに負けないくらい

深い深い海となろう

コトバ

次の駅まで

閉まる扉にご注意下さい

美しくも悲しい自分が

閉まった扉に写ってしまうから

幾重にも嘘という石膏で固めた彫刻が

電車の振動でポロポロと

次の駅まで扉は開かない

本当の僕を見続けなければ

降りる人

乗る人

扉が開けば人は動く

でも今はじっとそこに留まったまま


どうか僕を見ないで

どうか僕に気付かないで

どうか僕を忘れて


外は暗い夜の闇

コトバ

遠い声

聞かせて

あなたの声を

コトバ

オンユアマーク

もうさんざん戸惑った

そろそろ覚悟決めてもいいんじゃない?



イチにツいて!

よーいドン!

コトバ

手紙

好きなまま去っていく私を許してください

あなたが悪いわけじゃない

身勝手なのは私のほう

全部私のせい



あなたにはいつも迷惑ばかりかけてきたね

本当にごめんなさい

私のことを誰よりもわかってくれてるあなたに

嘘は通じないと思うから

うまく伝わるかわからないけど

今の気持ちを正直にいいます



いつからかね

あなたがやさしさをくれるたびに

罪悪感を感じるようになったの

いつもどおりのあなたの笑顔が

素直に受け入れられなくなっていたの


あなたが好きって気持ちがなくなったわけじゃないし

あなた以外の誰かを好きになったわけでもないの



ただあなたといるとあなたに応えられない私に気付かされて

そんな自分が本当に嫌で

どんなに努力しても

いつまでもあなたに届かない私がいるの



こんなことをいうときっとあなたは私をかばってくれる

きっとそんなことないって否定してくれる

でもね

いつもいつも

不安で不安でしかたないの

あなたに応えられない私から

いつかあなたは去っていくんじゃないかって

不安でたまらないの

この気持ちはどうしようもないの



だから

だから

もう会えない

会いたいけど会えない



素敵なままで終わりにしよう

あなたの顔を見ると泣いて話せそうにないから

手紙でさよならします



本当にごめんなさい

そして

私にたくさん素敵な時間をくれて

本当にありがとう


バイバイ

コトバ

ヘブンリー

点数なんていらない

ほんのちょっと褒めてくれればいい

コトバ

東京

ずっとずっと憧れで

幼い頃に描いた未来都市のような

夢や希望の溢れる街だと思ってた


東京の街でひとりきり

呼吸の音も聞こえない

東京の街でひとりきり

排気ガスがひどく苦い

東京の街でひとりきり

ありがとうを久しく聞いてない

東京の街でひとりきり

コンクリートがひどく冷たい

東京の街でひとりきり

ビルから漏れる蛍光灯で睡眠不足

東京の街でひとりきり

東京の街でひとりきり

コトバ

警告

やり残したことを

まだ覚えていますか?

コトバ 写真

続編

続編のない映画が

今終わった

コトバ

誰でもできる仕事

他でもない

君がやるんだ

君がやることに価値がある

コトバ 写真

魔法

素敵な明日のために

神様がくれた

忘れるという魔法

コトバ 写真

お迎え

もうお弁当も残さないから

もうおねだりして泣かないから

もうお片付けもちゃんとするから

だからお願い

明日は迎えにきて

コトバ

ぬいぐるみ

昨日は君のとなり

今日はゴミのとなり

泣き虫くまのぬいぐるみ

コトバ

ロケット

飛んでけロケット

決して振りかえれないスピードで

空と宇宙の境目もよくわからないこの曖昧な世界を抜け出して

自由しかない無重力空間を泳ぎまくって

高熱の太陽に突っ込んで

いっそのこと燃え尽きてしまえ

コトバ 写真

ゴメンネの数

ゴメンネ

もう聞き飽きたよね?

ゴメンネ

でもつい言ってしまうんだ

だって君は

一番嫌われたくない人だから

コトバ

吐息

届かないけど手を伸ばして

そして気付かれないところで深呼吸

コトバ

アンモナイト

アンモナイトみたいに

ちっちゃくまるまって

夢や思い出や素敵な嘘を

誰にも聞こえないように

小さい小さい声で話そうよ

コトバ

君はコトバを

安売りしない人

コトバ

果実、事実

果実。


光をあげて。

水をあげて。

土をあげて。


その愛情を注いだ分だけ熟し生まれくる果実。

けれどいずれ力尽き落ちていく果実。



事実。


言葉をあげて。

時間をあげて。

気持ちをあげて。


その愛情が時に気付かれず、空回りし、無駄となる。

けれどいずれその愛情を受けとめてくれる人と出会った時

それは信ずるべき事実。

コトバ

幸せへ

幸せに幸せを

重ねて明日を迎えよう

幸せが幸せも

創っていくのだから



幸せと幸せで

繋がる明日を迎えよう

幸せは幸せを

呼んでくるのだから

コトバ 写真

明日

明日、君が笑うのなら

それでも僕が生きる意味は

あると思うんだ

コトバ

穏やかな心を取り戻せたとき

果たして現実と向き合うだけの力は

残っているだろうか

コトバ

消しゴム

それは秒単位で

自分の存在をこの世界から消したくなる

コトバ 写真

伝える

すべてを伝えようとするから

すべて伝わらないのだろう

だから大切な大切な

たったひとつのことを

丁寧に丁寧に伝えよう

コトバ

理解

すべてに対し

理解して行動できる人間は

クズだ

コトバ

雪解け水

暖かい日差しを下さい

この冷たく積もった雪を

包み込むように解かしてください

そしていつか雪解け水が

決して埋まらない遠く長い距離を

やさしくやさしく繋いでくれる

その日を待ち侘びています

コトバ

その見えない傷は

深いところで痛んだ

治ることを願いながら

星振る夜に

桜舞う季節に

ゆっくり瞼を閉じるんだ

明日は誰にもわからない

瞼をあければ

朝日でない眩しい光が

きっと包んでくれるはず

コトバ

好きってなに?

その人のことを思うと胸がしめつけられる

その人のことを思い続けることができる

そして

その人のためなら何でもできる

それが好きという感情

コトバ

交差点

駅を降りてすぐの巨大な交差点

君と手をつながずに渡っている

お互いが干渉されること嫌うから

後ろに微かな存在を感じながらも

振り返らずに自分のスピードで

真っすぐ前を向いて歩いている



来月、友人が結婚するらしい

お祝いの言葉は何を言おうか

そんなことを考えながら

ふと交差点の中央で立ち止まる



振り向いても君はいない

どこへ君はいったのか

君を探しにいこうにも

どちらへ進めばいいかもわからない


そして君は去っていった


はぐれないように

君の手を

はぐれないように

いつまでも

でももう遅い

十字に交わる交差点

コトバ

お願い

裏切ってもいいから

今は信じさせて

コトバ

連鎖

幸せが微笑みに表れる人

微笑みが幸せに変わる人