コトバ
写真
君が抱えるには
重たすぎる
かかえきれないなら
風船に結んでしまって
空に飛ばしてしまおう
コトバ
写真
犠牲と悦楽
同時に存在しうる
歪んだ空間で
唯一鮮明になったのは
文字を象った
美しき静寂だった
コトバ
写真
メランコリーな空気に
この世界が沈んでいく
飛べるものは
空から世界を見下している
泳げる者は
懸命に境界を維持している
溺れる者は
もがき苦しんでいる
沈む者は
浮上する術を知らない
コトバ
写真
あの瞬間
気付くことができなかったが
貴方と私の間に
ヘアークラックができていた
わずかでも
深い
それは
気付くべきだった
コトバ
写真
世の中は
テストのように単純ではない
100点を目指すもの
テストのように
皆が100点を目指すことで
物事の優劣を判断する
100点をとらなければならないもの
法律のように
たとえ99点でも
1点を見落としたならば
それは犯罪となる
100点よりも優先すべきもの
プログラムのように
あえて機械で処理する部分は80点として
残りは人間で任せることで
フレキシブルに対応できるようにする
要するに
世の中を見定めてから
100点を目指すか決めるのだ
コトバ
写真
狂うように
曲がっていく
意志は固いほうだ
しかしその固さ故に
蛇腹のように
固いまま曲がっていく
他人の意見程度で
直線に戻ることもない
コトバ
写真
頭が割れるくらいの頭痛
カフェインが切れたらしい
眠くはならない
緊張感が心を支配しているから
例えれば迷路
さほど難しくはない迷路
出口には
上司という門番が
斧を持って立っている
いのちをだいじに?
ガンガンいこうぜ?
キーボードを叩きながら
カフェインを追加する
コトバ
写真
さりげない優しさは
計算つくされたもの
軽はずみに信じることは
大きな過ちに繋がる
気を付けて
自分
コトバ
写真
卯月の空には
解放された華々たちの
優しい薫りが漂う
変革を求める季節がら
希望と不安が入り交じる
複雑な空気が肺を満たす
桃色の木々は
儚さを兼ね備えながら
一瞬を着飾っていく
卯月の空は
華やかに哀しい
コトバ
写真
22時過ぎ
メイクも直さず
パンダ目になって帰宅
友達の誘いも断り
1日のしめは
チキン味のカップラーメン
意図的にプライベートを
犠牲にしているわけではない
ただただ
断る勇気がないだけ
惰性で生きているだけ
めんどくさい
こんな生活を変えようとか
考えることもめんどくさい
そして
また朝が来ればマスカラを塗り
パンダ目になるまで働く
さよなら自分
コトバ
写真
頭を下げる
深々と下げる
いいわけはしない
それが一番まるくおさまるから
理不尽な怒りに
論理的な解決策は皆無
謝罪を要求する人間がいて
謝罪のみで充足する人間がいるだけ
頭を下げる
下げる頭はいくらでもある
頭を下げる
謝罪の意を伝えることであり
反省の姿を見せることではあるが
非を認めているわけではない
賢さを貫くことは
とてもつらいこと
コトバ
写真
認める
お互いの違いを認める
能力の差を認める
平等でない社会を認める
己の弱さを認める
己の罪深さを認める
産まれてきたことを
憎み苦しんでいるのならば
きっと
認める回路が
どこかで壊れている
不遇な人生というならば
どこかで相対的な評価を
気にしていて
他人と自分は違うのだと
認めることができていないのだ
認めることは
勝ちでもなければ
負けでもない
コトバ
写真
慣れない環境は
許容量の乏しい私を
蝕んでいく
慣れない身体を振り絞って
笑顔でお客様をお迎えする
今日も1日
お仕事がんばりましょう
コトバ
写真
虐待されて幼き命が消えた
沢山の傍観者たちは
やりきれない想いの矛先を
保護できなかった者へ向け
血祭りにあげることで
自分を納得させている
しかし悲痛な小さな叫びを
吹き消しているのは
他でもない傍観者たちである
保護することを
充実すれば気が済むのですか
保護までいかない虐待は
容認していいのですか
虐待される子供たちが溢れかえる
保護される子供が溢れかえる
直視すべきはこの異常な世界
虐待という言葉が
新聞を浸食し続けて
もはや慣れ親しんだ言葉と化している
悲痛な小さな叫びを
自分のことと考えている人は
どれだけいるのだろうか
保護できなかった者に
全ての責任をなすりつけ
終焉させてはならない
この異常な世界を傍観してはならない
私たちの時代で食い止めなければならない
悲痛な小さな叫びは
まだこの世界に響いている
幼き命が訴えたその声は
まだこの世界に響いている
だから耳をすましてちゃんと聞こう
そして何もできなかった自分を悔やもう
まずはそこからだと思う
コトバ
写真
人と違う生き方を
人と違う表現を
人と違う視点を
そうやって生きていても
所詮はメビウスの輪
残念ながら
この世界は繋がっている
繋がってしまっている
無限の可能性なんて
結局は存在しないんだよ
コトバ
写真
残念ながら
僕に届いた光の線は
乱反射して
砕けて飛び散った
届かない想いを
見送る
やりきれない想い
儚さは
想いを綺麗に彩る
コトバ
写真
雨が降る
あの名曲を口ずさむ
きっと今幸せなんだと思う
あの映画のように
見上げた黒い雲に
太陽を見いだせるほどではないけど
日常には微かな光が散らばっていて
ささいなことで
ほんの少しの幸せを感じてしまう
そんな小さな人間なんだと思う
なんだか
そんな生き方も
悪くない気がする
コトバ
写真
ありがとう
はっきりと
もう好きじゃない
って言ってくれて
おかげで
気持ちの整理がつきました
もう未練はありません
私も幸せになるから
貴方も幸せになってください
嘘からはじまる次の人生は
悲しみを隠すように
舞い散る桜に包まれていた
コトバ
写真
行き先は決まっていない
考えがまとまっていないから
考えをまとめようとも思っていないから
仕事に支配された体は
常に物事を整理しがち
でもそこに楽しさはない
行き先は決まっていない
それでこそこの瞬間を楽しめる
コトバ
写真
ちょっとだけ
それくらいの気持ちで
ちょっとだけ
休憩します
ちょっとだけ
お菓子を食べます
ちょっとだけ
横になります
ちょっとだけ
贅沢をします
ちょっとだけ
この世界を好きになってみます