コトバ 写真

東京タワー

立ち止まって幸せの高さを測ろう

そしてその高さから見渡してごらん

君が君に気付くはず

コトバ

地球滅亡の日の前日の日記

あのことについては

明日話そうと思う

コトバ

ある週半ばの出来事

握った電話

かけられず流れた時間

繋がる電波

言葉に変換できない気持ち

コトバ 写真

犬も人も

犬は怖いから吠える

人は弱いから怒る

コトバ

要素

いろんな人の

いろんな要素が

僕に組み込まれて

ここに僕がいる

すべてが人の要素ではないけれど

そうやって組み込まれていくことは幸せだし

そういう人に出会えたことも幸せ

コトバ

浸食

等間隔な毎日に

気持ちも型にはまっていく

コトバ

キラキラ

あなたはまだ

キラキラひかるものを

もってますか

コトバ 写真

空を駆け回る翼より

人を包み込む翼を

コトバ

君と話すと

かっこわるい自分がどんどん出てくる

でもそんな時間が好きだ

コトバ

前後

前が見えない

後ろも見えない

そもそも見ようとしていない

コトバ

さよなら

他人を批判することで

自我によく似たものを手に入れてきた

他人を模倣することで

自我によく似たものを手に入れてきた

そして気付いた時にはもう自分には自我のかけらもなかった

人を繋ぐにも他人を批判し同情を誘うだけ

自我がないから他人を借りないと人さえ繋げない


発する言葉も意味をなさない

自分でも解読できない

最初から意味を有していないのだから


いずれ嘘は見抜かれる

嘘は嘘でしかないから人は自分から去っていく

去る人をどうあがいても引き止めることはできない

だって自我のない人の言葉は意味をなさないのだから

脱け殻がこの世を流浪する

脱け殻を否定するためにまた自我によく似たものを手に入れる

ある種の中毒のようにひとときの安堵と満足を手に入れる

それがこれまでの人生の手口


薄々は感じていたんだ

でもその事実を肯定したくなかったんだ

今までのすべての自分を否定してしまうことになりそうだから


だけど

嘘が見抜かれた今

肯定せざるをえない


どうしてこうなったのだろうか

きっと他人の目を気にして

他人から嫌われるのが怖くて

本来の自我を消した

他人に取り繕うように

世界がうまくまわるように

自我のない空白が占拠する脱け殻が形成されていった


いつしか世界は偽りに満ち

脱け殻である自分が生きる環境が整いすぎた


今の自分が破綻したからといって

今さら自我を取り戻せばいいというわけでもないだろう

そんな勇気もないと言った方がいいのかもしれない

この世界のすべてが壊れる可能性があるからだ


自我がすべての世界はきっと成立しないと思う

すくなからず脱け殻である部分がないと世界は成立しないと思う

きっと脱け殻である嘘の自分の方が楽で

それに甘んじすぎたのがすべての原因だ



明日も脱け殻がこの世界を流浪するだろう

しかし偽りの世界にはもうこりごりだ

だから嘘を真実にする

今の脱け殻を自我にする

今まで築いてきた虚構も

真実に変えてしまえばいい

脱け殻とは表面があって中身がない状態だ

逆に言えば表面はすでにそこに在るんだ


本来ならば核がありそれが枝分かれして表面を形成するのだろう

でも今は違う

違うならそれでいい

その逆をすればいいだけの話だ


これが悩みぬいた自分が辿りついた答え

コトバ

でも

でも

あぁまたはじまった

君はそういってからが長いんだ

コトバ

逃げて逃げて

逃げて

逃げて

逃げて知ったことは

逃げたあとには何も残らないってこと

逃げ場所すら失うってこと

今の僕は逃げてない

逃げるよりも前に進む方が

はるかに楽だから

コトバ

むずかしいこと

むずかしいことを

むずかしく言うことなんて

誰でもできる

コトバ

花へ

どんな嬉しいことも

どんな悲しいことも

世界の歯車には何も影響しない

それでも僕が生きるのは

この世界に僕の居場所を作って

この世界に僕を作るため

生きようとして

生きようとして

死んでいったあの花も

きっとこの世界には何も影響しなかった

少なくとも僕には何も影響しなかった

でも

それでも

可憐に咲いたあの花は

世界のどこかに居場所を見つけて

自分を作り上げたんだと思う

まだ僕は道の途中

僕の居場所すら見つけていないけど

僕は必死に

僕を作り上げていこうと思う

そう思う

コトバ

掻き毟り

人の力ってすごいから

掻き毟った記憶も

今は自然と元通り

コトバ

失う

なくしたものが多すぎて

何をなくしたか忘れてしまった

コトバ 写真

夢語

夢は語らない

コトバにすると消えてしまいそうな気がするから

コトバ

背伸び

すこし背伸びしてみる

やがてそれが普通に

コトバ

火傷

氷を溶かすくらい

そして夏の日差しをさえぎるくらい

言葉



コトバ 写真

国道

もう君を泣かせない

まだ虹のかからない

雨上がりの国道で

コトバ

洗い物

洗い物は僕の当番

おいしいね、って言ったら

君が微笑んだ

そんな君との時間を洗い流さないように

気を付けて

気を付けて

コトバ

全力

力を温存する

タイムスパンを考慮した全力勝負

コトバ

占い

二つ占いを見て

いい方を信じる

コトバ

君に知ってほしいから

だから僕は語るんだ

コトバ

ひとこと

ほら

君のひとことが

また元気にさせちゃった

コトバ

予備軍

幸せ予備軍

症状に気を付けてください

コトバ 写真

がんばって

がんばってる君には

がんばってとは言わない

コトバ

滑り込むように

コトバの雫が落ちるその手前をねらって

コトバ

体温

さよなら

僕はもうここにはいない

毛布に残った僕の体温に

君は泣いた

コトバ

なぞなぞ

答えを出した方がいいなぞなぞと

答えを曖昧にしたままの方がいいなぞなぞ

君がいたずら顔で出した今のなぞなぞは

どっちかな

コトバ

非常口

お願い 教えて

非常口はいったい何処にあるの

コトバ

計画どおりに事が進むのと

不満が消えるのとは

また別もの

コトバ 写真

一瞬

これから先の何年を考える生活から

これから先の何十年を考える生活に変わる瞬間

それは一瞬だった

コトバ

不良品

僕は不良品

気持ちの読めない

不良品

コトバ

共謀

いくつかの自分と共謀し

自分を置き去りにした

コトバ

羅針盤

何も指し示さぬ羅針盤

それは行き場所がわからぬから

コトバ

ピンク

ピンク色が好き

攻撃色と保護色を

兼ね備えた色だから

コトバ 写真

深爪

知りすぎてしまった

深爪が痛い

コトバ

飛散

どうして飛び散るの

僕がここにいるのに

コトバ

殺人者

生きてる携帯の

鼓動を止める

僕は君たちの殺人者

コトバ 写真

予想

予想できない、を

予想する

コトバ 写真

目覚まし時計

目覚まし時計を5分早める

たったそれだけで世界が変わる

コトバ

キス

いつもみたいにキスをして

言葉が届かぬあの世界で

コトバ 写真

春のない

春の終わり

コトバ

霧の人

あの日

僕が投げたボールは

大きな弧を描いて

ただ落ちていくだけだと思っていたけど

ボールは今僕の手にある

投げ返した人は

姿の見えない

霧の人

コトバ

ドラキュラ

おなじみのドラキュラが

夜中にぷーんと飛び回り

今日は寝不足

コトバ

水溜まり

ほら

水溜まりを越えられたでしょ

君が思うより

ずっと疾い速度で

君は成長してるんだ

コトバ 写真

予報

気持ち予報

明日は晴れ

コトバ

差し延べられた手を噛んだ

気付かないうちに噛んでいた

そして僕から去ってった

幾人も 幾人も

コトバ

探る

僕を探る君は

君を探る僕に気付かない

コトバ

目標

目標は達成するもの

と世に溢れる偉人は言うけれど

僕は偉人じゃないから

かろうじて言えることがあるとすれば

目標は常に変わるもの

コトバ

理由

語られた理由

君は受け止められた理由

僕は受け止められない理由

コトバ

時間

まだ早い

寝る時間にはまだ早い

まだ早い

落ち込む時間にはまだ早い

コトバ

BE LOVED SONG

愛してる その言葉

素直に言えない私だから

心で唱えても

貴方は気付いてくれない


愛してる その言葉

貴方は私に言ってくれる

素直な人だけど

とても鈍感な人


テレビをつけていても

流行りの曲を聞いてても

貴方のことをどこかで考えてる私がいる


二人 いつでも一緒で

二人 言葉を交わし

二人 感じあえれば

二人 それだけでいい

コトバ

返返

待ち人は言った

君は馬鹿だ



僕は言った

きっと君も馬鹿だ



何処へ行くかはわからない

けどきっと変わらない

コトバ

待ち人

明日

誰が僕を待っているのでしょうか

コトバ

実感

僕らは

たくさんのコトバに埋もれて生きているけど

実感として沸き起こるコトバは

本当に数少なくて

そして

その瞬間が幸せなんだ

と思う

コトバ

夢を見ています

冷たい雨に打たれるのはいやだから

夢を見ています

風に煽られると立っているのもつらそうだから

コトバ

割れない泡

ぷくぷくって

溢れるほどに

すぐにできた泡だけど

困ったことに

消えてなくならないだ

コトバ

綺麗

綺麗

心からそう思う

コトバ

旅人

荒れ狂う時の嵐に

一隻の舟も浮かべずに

僕は旅せぬ旅人

君に伝えられぬままに

コトバ

くるくる

テレビをつけた

コメディアンがいつものように笑わして

アイドルがいつものように歌を歌う

評論家はいつものように詭弁をはき

キャスターはいつものように原稿を読み上げる

穏やかに廻る世界の歯車は今日もいつもどおり

ここに極限状態に陥った人間がいたとしても

廻り続ける

くるくると