2010年5月27日木曜日

コトバ 写真

紫陽花が雨で奏でる春への別れ

紫陽花が雨で奏でる春への別れ

そんな季節の話


窓に写るは雨に打たれるオープンテラス

規則正しく並べられた白いテーブルと椅子に混じって

紫陽花は雨でより一層妖艶さを増していた


久しぶりの再会は

そんな都内某所のカフェだった

奥から三番目の窓際の席

昔と同じように君と向かいあう

君はオレンジピールの入ったダージリン

僕はキャラメルマキアート

限りなく表層の部分は少しも変わっていない


平日の午後3時

客足の途絶えた店内には

マスターが暇潰しに捲る新聞の音が

不規則なリズムで響いていた

君は何も語らない

僕も何も語らない



二人に降り注ぐ時間は

音もなく最後の一幕を閉じていく

言葉を奏でる隙も与えられてくれなかった




それでも雨で花を揺らし

可憐に咲き誇るは紫陽花




紫陽花が雨で奏でる春への別れ

あんなに可憐に咲きながら

あんなに可憐に咲きながら

2010年5月27日木曜日

コトバ

オマージュ

きっと僕らは誰かのオマージュ

オリジナルなんてものは

限りない天才にしか与えられないだ

だから今思い付いたアイデアも

今口づさんだ緩やかな旋律も

今不規則に置かれた絵筆の紋様も

これまでの貴重な出逢いで

作り出された誰かのオマージュ

だけど君は悲観的でない呼吸すればいいんだ

オマージュされた世界の中心軸で

2010年5月27日木曜日

コトバ

ゴールドチェイン

今日は降り注ぐ雨もゴールド

アスファルトに叩かれできた飛沫もゴールド

ビニール傘にこびりついた水滴もゴールド

素敵さは加減を知らず

僕を中心に地球は回った

そうか世界はこんなに素敵だったんだ

繋がれ素敵なゴールドチェイン

2010年5月27日木曜日

コトバ

アングリ

君はヒステリックにアングリー

僕はどうにもできず口をアングリ