紫陽花が雨で奏でる春への別れ
そんな季節の話
窓に写るは雨に打たれるオープンテラス
規則正しく並べられた白いテーブルと椅子に混じって
紫陽花は雨でより一層妖艶さを増していた
久しぶりの再会は
そんな都内某所のカフェだった
奥から三番目の窓際の席
昔と同じように君と向かいあう
君はオレンジピールの入ったダージリン
僕はキャラメルマキアート
限りなく表層の部分は少しも変わっていない
平日の午後3時
客足の途絶えた店内には
マスターが暇潰しに捲る新聞の音が
不規則なリズムで響いていた
君は何も語らない
僕も何も語らない
二人に降り注ぐ時間は
音もなく最後の一幕を閉じていく
言葉を奏でる隙も与えられてくれなかった
それでも雨で花を揺らし
可憐に咲き誇るは紫陽花
紫陽花が雨で奏でる春への別れ
あんなに可憐に咲きながら
あんなに可憐に咲きながら
そんな季節の話
窓に写るは雨に打たれるオープンテラス
規則正しく並べられた白いテーブルと椅子に混じって
紫陽花は雨でより一層妖艶さを増していた
久しぶりの再会は
そんな都内某所のカフェだった
奥から三番目の窓際の席
昔と同じように君と向かいあう
君はオレンジピールの入ったダージリン
僕はキャラメルマキアート
限りなく表層の部分は少しも変わっていない
平日の午後3時
客足の途絶えた店内には
マスターが暇潰しに捲る新聞の音が
不規則なリズムで響いていた
君は何も語らない
僕も何も語らない
二人に降り注ぐ時間は
音もなく最後の一幕を閉じていく
言葉を奏でる隙も与えられてくれなかった
それでも雨で花を揺らし
可憐に咲き誇るは紫陽花
紫陽花が雨で奏でる春への別れ
あんなに可憐に咲きながら
あんなに可憐に咲きながら
「紫陽花が雨に打たれて夏を呼ぶ」
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