コトバ

輪廻

誰かが捨てた週刊誌

雨に打たれて切り裂かれても

なおも笑うグラビアアイドル

車椅子の老人がつまづいて

それを見守る観衆

この歯車が現実の輪廻

コトバ

尊敬する人

携帯の無機質な画面が

人体からの油で膜が張られ

光が屈折し不気味な色合いを見せる

僕は服でそれを拭い去り

新たな電波を欲していく

きっとこの世の終わりの数時間前も

そんな暮らしをしながら

未来を予測することもなく生きてるんだろうね

どっかの政党が絶対的な力で政権を握っても

一年後にはどうなってるかわかんない無責任な世界で

未来を予測しようという方が間違ってんのかな

でもね中にはそんな限りなく曖昧な世界で

超越した知識で法則性を見出だそうとする学者もいてね

やっぱり僕はこの世界の誰よりも

尊敬してしまったりしてるんだ

コトバ

HEIGHTS

確かにわかる

40度以上のお酒で

すぐに酔いたい気持ちが

コトバ 写真

×

欠ける自分を

描けるくらいの人間ですが

翔けることに

賭けることもあるわけで

掛けるそのスーツのしわは

架ける虹のような曲線をえがいていたんだ

コトバ

ミーニングレス

裏切られることなく布団に潜り込むこと

曇った夜空にオリオン座を探すこと

魚もいない水も入ってない水槽を眺めること

咲かない華に水をあげ続けること

誰もいないグラウンドでファンファーレを待つこと

ミーニングレス

シェフのいないレストランのメニューを見つめてただけなんだ