コトバ 写真

宇宙

宇宙服が邪魔だから

上質な生地のドレスを纏おう


遠い太陽の灯りで

大切な愛読書を読もう


本物の流星群が飾る壁紙に囲まれて

Mr.Childrenの曲を流そう


すべてが終わる前だからこそ

日常を噛み締めよう


コトバ 写真

果実

その果実は

打ちつける冷たい雨に耐えて

太陽をたくさん浴びて

ここまで育ってきた


実りの頃

ついに収穫がはじまる


今か今かと

収穫を待っている者達の中には

不安と焦りを混ぜ合わせた

耐え難い空気が流れはじめる


しかし収穫は一瞬で

悲しいほどに

ほとんどが運任せ

夢見た瞬間とは程遠い


さらに運命はその後も続く

収穫をゴールと思った者達は

その後どう調理されるか

想像すらしていなかった

中には収穫されたにも関わらず

食べられずに棄てられていく


その果実は

打ちつける冷たい雨に耐えて

太陽をたくさん浴びて

ここまで育ってきた


収穫が全てではない

果実は自分を大切にしようと思った








コトバ 写真

涙の跡

いつしか涙は渇いて

傷のような跡を残していた


その跡は

心臓まで達していて

鼓動するたびに

酷く痛んだ


もうすぐ

もうすぐだと思う


そうやって

根拠のない希望を設定し

痛みに耐えてきた


こんな自分を

どうしようもなく思う日も

あるかもしれない


でもね

たぶんこの世界の多くの人は

同じように生きていると思う


涙の跡が乾いた貴方の手を

そっと握りしめる

そしてこう語りかけた

もうすぐ

もうすぐだと思う

コトバ 写真

北極星


寝る時間を惜しんで

懸命に自分の居場所を確保する


他人に尽くすためには

それと天秤にはかれるくらい

自分を維持する必要がある


世界の地軸に対して

垂直に伸びる平均台

ぐらついても落ちないように


神経は摩耗していき

喉は唾が音をたてて胃に落ちる


それでも北極星は消えていない

いつかすべてが終わった日でも

北極星は消えていないだろう

コトバ 写真

要するに

要するに が

口ぐせのあなた

要するに

何が言いたいの