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2019年4月5日金曜日
叫び
虐待されて幼き命が消えた沢山の傍観者たちは
やりきれない想いの矛先を
保護できなかった者へ向け
血祭りにあげることで
自分を納得させている
しかし悲痛な小さな叫びを
吹き消しているのは
他でもない傍観者たちである
保護することを
充実すれば気が済むのですか
保護までいかない虐待は
容認していいのですか
虐待される子供たちが溢れかえる
保護される子供が溢れかえる
直視すべきはこの異常な世界
虐待という言葉が
新聞を浸食し続けて
もはや慣れ親しんだ言葉と化している
悲痛な小さな叫びを
自分のことと考えている人は
どれだけいるのだろうか
保護できなかった者に
全ての責任をなすりつけ
終焉させてはならない
この異常な世界を傍観してはならない
私たちの時代で食い止めなければならない
悲痛な小さな叫びは
まだこの世界に響いている
幼き命が訴えたその声は
まだこの世界に響いている
だから耳をすましてちゃんと聞こう
そして何もできなかった自分を悔やもう
まずはそこからだと思う
2019年2月22日金曜日
デジカメ
デジカメはこの世界の一瞬を
簡単に切り取ることができる
何気ない気持ちで
シャッターを押せば
一瞬が永遠に残る
懐かしさを通り越して
生々しさを感じるほどに
残り続ける
この写真に映る自分は
何を考えていたのだろう
一度きりの人生
誰もが口にするような
ありふれた言葉だけど
今やっとその意味がわかる気がする
写真の自分は
果てしなく広がる未来に
多少の無駄や回り道も
別に大したことないと感じている
でも今の自分は違うんだ
未来には期限がある
期限があるから焦りがある
だから一瞬が狂おしいほどに大切なんだ
シャッターを押しても
手に入らないこの一瞬を愛そう
2019年2月15日金曜日
果実
その果実は打ちつける冷たい雨に耐えて
太陽をたくさん浴びて
ここまで育ってきた
実りの頃
ついに収穫がはじまる
今か今かと
収穫を待っている者達の中には
不安と焦りを混ぜ合わせた
耐え難い空気が流れはじめる
しかし収穫は一瞬で
悲しいほどに
ほとんどが運任せ
夢見た瞬間とは程遠い
さらに運命はその後も続く
収穫をゴールと思った者達は
その後どう調理されるか
想像すらしていなかった
中には収穫されたにも関わらず
食べられずに棄てられていく
その果実は
打ちつける冷たい雨に耐えて
ここまで育ってきた
実りの頃
ついに収穫がはじまる
今か今かと
収穫を待っている者達の中には
不安と焦りを混ぜ合わせた
耐え難い空気が流れはじめる
しかし収穫は一瞬で
悲しいほどに
ほとんどが運任せ
夢見た瞬間とは程遠い
さらに運命はその後も続く
収穫をゴールと思った者達は
その後どう調理されるか
想像すらしていなかった
中には収穫されたにも関わらず
食べられずに棄てられていく
その果実は
打ちつける冷たい雨に耐えて
太陽をたくさん浴びて
ここまで育ってきた
収穫が全てではない
果実は自分を大切にしようと思った
ここまで育ってきた
収穫が全てではない
果実は自分を大切にしようと思った