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Archives for 6月 2006
コトバ
氷を溶かすくらい
そして夏の日差しをさえぎるくらい
言葉
瞳
コトバ
写真
もう君を泣かせない
まだ虹のかからない
雨上がりの国道で
コトバ
洗い物は僕の当番
おいしいね、って言ったら
君が微笑んだ
そんな君との時間を洗い流さないように
気を付けて
気を付けて
コトバ
力を温存する
タイムスパンを考慮した全力勝負
コトバ
写真
がんばってる君には
がんばってとは言わない
コトバ
滑り込むように
コトバの雫が落ちるその手前をねらって
コトバ
さよなら
僕はもうここにはいない
毛布に残った僕の体温に
君は泣いた
コトバ
答えを出した方がいいなぞなぞと
答えを曖昧にしたままの方がいいなぞなぞ
君がいたずら顔で出した今のなぞなぞは
どっちかな
コトバ
お願い 教えて
非常口はいったい何処にあるの
コトバ
計画どおりに事が進むのと
不満が消えるのとは
また別もの
コトバ
写真
これから先の何年を考える生活から
これから先の何十年を考える生活に変わる瞬間
それは一瞬だった
コトバ
いくつかの自分と共謀し
自分を置き去りにした
コトバ
何も指し示さぬ羅針盤
それは行き場所がわからぬから
コトバ
ピンク色が好き
攻撃色と保護色を
兼ね備えた色だから
コトバ
生きてる携帯の
鼓動を止める
僕は君たちの殺人者
コトバ
写真
目覚まし時計を5分早める
たったそれだけで世界が変わる
コトバ
いつもみたいにキスをして
言葉が届かぬあの世界で
コトバ
あの日
僕が投げたボールは
大きな弧を描いて
ただ落ちていくだけだと思っていたけど
ボールは今僕の手にある
投げ返した人は
姿の見えない
霧の人